藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

多様性の陰で。

特に先進国では最近政治の支持率が乱高下している。
いつの時代もそんなもんか、とも思うけれどここ最近は特に変である。

どうも"多様性"というキーワードが出てきた頃から「まとまり」がなくなってきたのじゃないだろうか。

特に政治なんて、最初から右もあれば極左もあり、中道とか是々非々とか、まあ「まだら」なものだ。
「いいとこ取り」で政策なんかがまとまるはずもなく、各人が「俺も俺も」と主張試合っていては混乱は収束しない。
「極端な状態」に事態が進むまではそんな「わがまま政治」が続くのだろうと思う。

アメリカは州にうまく分散されていると思うけれど、それでも「国」を束ねるのは難しい。
日本はもう少し大胆に地域に別れるべきだという最近の論調は案外正しいのではないかと思う。
2050年には日本の市町村は「半分が消滅」するという。
三十年なんてあっという間だ。

マクロン大統領、支持率急落 歳出削減で反発招く 就任3カ月、内政つまずく

 【パリ=白石透冴】フランスのマクロン大統領が14日で就任3カ月となる。大統領選、議会選と快勝して政治基盤を固めたが、足元では支持率の低下が著しい。支持率は4割を下回り、不人気とされたオランド前大統領の就任後の同時期を下回った。歳出削減に本格的に着手し、国民が反発している。外交で存在感を示すマクロン氏だが、内政では合意形成の難しさに直面している。

 調査会社Ifopによると直近のマクロン氏の支持率は36%と、6月の64%から30ポイント近く下げた。他の調査結果も支持率の低下傾向は似る。エラブ社の調べでは「大いに」「ある程度」支持する人の割合は前月比5ポイント減って40%。「全く」「あまり」支持しない人は55%で同9ポイント増えた。

 単純比較は難しいが仏紙フィガロによると同時期の歴代大統領の支持率はサルコジ氏が2007年に66%、オランド氏が12年に56%だった。

 「改革には批判が付き物。我々は役割を果たすのみだ」。9日、仏ラジオ局番組でカスタネール報道官はマクロン政権の運営について強気の発言を繰り返した。

 支持率低下の主因は歳出削減だ。マクロン政権は7月、17年の財政赤字をユーロ圏の財政ルールにある「3%以内」に抑えるため、歳出を約45億ユーロ(約5800億円)削ると表明。各省庁に削減の費目を示すよう求めた。08年以来、守られていない3%ルールの順守がユーロ圏内でのフランスの信認につながると政権はみているためだ。

 大統領選の公約に掲げた中身ではあるが、周知や調整が不十分で、警察など幅広い行政組織で困惑が広がった。

 仏世帯の約2割が受け取る月額数十から数百ユーロの住居費補助では、10月から補助を月5ユーロ減らす措置が低所得者や学生の間での不満を引き起こした。フランスでは社会的弱者に負担を求める施策は特に不人気だ。

マクロン大統領は支持率回復に躍起になっている(9日、パリの小児病院を訪れた同氏)=ロイター

 マクロン氏の意思疎通の手法にも疑問符がついた。「私が司令官だ。私の方針にコメントをする必要はない」。7月、マクロン氏は仏軍関係者を前にした演説で、国防費削減に反発する軍にいらだちを強め、高圧的に反応した。制服組トップのドビリエ統合参謀総長は抗議するとして辞任。大統領と軍がぎくしゃくする異例の事態となった。

 議会向けの最初の演説を、通例にはないベルサイユ宮殿でわざわざ開くなど、権威主義的な振る舞いが国民の離反を招いているとの見方は多い。

 マクロン氏は「右派でも左派でもない」と主張し、既存政治を嫌気した有権者の支持を集めた。就任当初は超党派で組閣するなど新しさを演出して人気を集めたが、改革の本丸に切り込むにつれて支持を失いつつある。

 政権運営は今後も難しさを増す。今月末には労働法改正案を示すが、企業が従業員を解雇しやすくすることなどが柱だ。労組の反発は必至で、有力労組は9月に大規模デモを予定する。オランド前政権は16年、同法改正で大きな抵抗を受けた。

 9月下旬には半数を改選する元老院(上院)選挙がある。フランスでは国民議会(下院)が元老院に優越するため国政への影響は限られるが、選挙結果は国民の支持を計る物差しになりそうだ。