70代以上のいわゆる成功者、という数人のお話を聞く機会があった。
みなさん一様に謙虚で腰が低いけれど、どうも共通点がありそうだ。
それは「超人的な努力を、体を壊してでも貫いた」とか、
「周囲の人が持ちえない執念で製品を開発した」とかいうものではなかった。
けれども
耐えがたいことではないけれど、「ちょっとだけしんどいこと、をずーっとやり続けている」というものだった。
超人的な天才を授かっているわけではない。
溢れる財産があったわけでもない。
むしろ、逆境の中でも無茶をせず「少しの頑張り」をずーっと続けてきた。
結局「そういう人」はまれで業界一番になっていた、というものだ。
「ハナから一攫千金を狙う」とか、「業界他者を駆逐する」という思想の人はいなかった。
案外成功の秘訣、というのはそういうところにあるのではないだろうか。
ビジネスモデルを考え、投資家から資本を集め、はやりのテクノロジーを散りばめてプレス発表する…
というのとは正反対の感じだ。
日本っていうのはそういう文化の国なのだ、と自信を持って見つめ直してもいいのじゃないだろうか。