藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

緻密に裏打ちされてこそ。

せい‐じ〔‐ヂ〕【政治】
1 主権者が、領土・人民を治めること。まつりごと。
2 ある社会の対立や利害を調整して社会全体を統合するとともに、社会の意思決定を行い、これを実現する作用。

この「2」の意味で理解するなら、十分にコンピューターにも可能性があると思う。

「今の政治家は民意をつかめない」。米国や香港、エチオピアなどに広がる世界的な研究者ネットワークを率いる米国人研究者ベン・ゲーツェル氏は「AI政治家」の開発組織を立ち上げた。

「民意をつかむ」とか「対立する意見の利害の調整点を探る」というのなら、コンピューターの方がよほど正確だ。
族議員とか派閥とかに邪魔されなくて済む。

さらに、果たしてどこにあるのか「シルバー民主主義」(これって表題そのものが民主主義ではないけど)に代表される偏った選挙偏重の現象もなくなるだろう。

人気取りに流れやすくなる「ポピュリズム大衆迎合主義)台頭が懸念される」ということなく、

「税金」とか「医療費」とか「介護保険」とか「税制」とか「規制緩和」とかのテーマに分けて、テーマ別に国民の意見を聞いて、整理すれば今の「属人性頼み」の政治家よりはよほど正確に問題が見えてくるように思える。

要するにAIをツールとして活用しながら、人間が判断して政策を考え、そして市民が投票するということだ。
政治家は本来の政策立案をするために、もっと技術を活用して末端の声を吸い上げる必要がある。
「政治は生き物の判断」という発言にはどこか驕りがあるのではないだろうか。

政治の限界を超えて 私心捨てられるか 気がつけばそこに(4)

 「血筋が悪い」。中国河南省文化大革命が始まった1966年春、高校3年生だったSF作家の王晋康氏は目の前が真っ暗になった。地主の家に生まれ育った。それだけで、つるし上げの格好の標的となった。

■人よりも信頼

 毛沢東による権力闘争、文革は政治の残忍さを示した。最初は反発した王氏もやがて文革に共鳴。文章力を生かし敵対幹部を批判する壁新聞を書いた。「毛主席万歳」。67年秋、北京。パレードで毛沢東を見て紅衛兵と共に涙した。「笑ってしまうほど滑稽だが当時は間違いと思わなかった」

 急速に進化する人工知能(AI)と出合った王氏は今、感じている。「AIの決定の方が(過ちに気付かない人より)信じられるかもしれない」

 政治が正しい解を常に導くとは限らない。民主主義ですらそうだ。英国のEU離脱やトランプ米大統領誕生。起こりえないとされたことも現実になる。時に過ちを犯す人間の限界を、合理的なAIでうまく補えないか。

 「今の政治家は民意をつかめない」。米国や香港、エチオピアなどに広がる世界的な研究者ネットワークを率いる米国人研究者ベン・ゲーツェル氏は「AI政治家」の開発組織を立ち上げた。

 きっかけは2008年のリーマン・ショック。米政府は住宅バブルを放置した末に財政・金融政策を総動員して危機の脱却を図った。AIならもっと早く危機を察知し損失を最小限にできたのに。こう思うゲーツェル氏は「あの資金を医療などの先端技術に投じれば米国はもっと良くなっていたはず」と考える。

■問題を先送りせず
すべてをAIに委ねるわけではない。AIが使うデータや学習速度で判断は割れる。複数のAIの判断に国民が投票し多数決で決める。こんな新しい政治像を描く。

 このAIの活用に動く国が身近にある。歴代大統領が腐敗で退任を迫られ政治の行き詰まりが目立つ韓国だ。政界関係者がゲーツェル氏に協力を求めた。ポピュリズム大衆迎合主義)台頭が懸念されるなか、政策を決めるシステムをつくり18年の稼働をめざす。

 政治危機は静かに日本も襲う。

 「こんな見直しバカじゃないか」。昨年12月15日、自民党部会で厚労族議員が叫んだ。社会保障費抑制のため後期高齢者(75歳以上)の保険料軽減措置を縮小する案に反対した。高齢者の反発を恐れ政策が停滞するシルバー民主主義。元経済財政相の与謝野馨氏は「政治の最大の問題は問題から逃げること」と見る。

 私心なき人が統治する哲人政治を説いたプラトン。民主政治への希望を失った末にこんな考えにたどり着いた。「政治は生き物の判断。AIでは解決できない」と与謝野氏は政治家への希望を捨てないが、国の借金は1000兆円を超した。AIより優れた判断をできると胸を張れる政治家が何人いるか。選ぶ側の国民の課題でもある。