*[ウェブ進化論]格差をなくす。
先日、中古車屋の店先を偶然通った。
比較的若い20-40代の人たちが思い思いに展示している車の間を行き交っている。
昔は自分も何度かウキウキして通った光景だが、今は違って見えた。
それは「いろんな”撒き餌”を目の当たりにして、どれに釣られようかと回遊している生簀(いけす)の魚」に見えたのだ。
人間が悪くなったせいかもしれない。
どうも楽しいショッピング風景には見えなかった。
「何かの物が欲しい人に、適したものを届ける」というのが商売の基本だが、いつの間にか「この商品をどれだけ売れるか」という基準になってしまった。
自動車でも不動産でも、もう「ショールームという生簀に入ったら必ず買わせるぞ」という場所になっていたようだ。
webには、こうした「情報格差」と言えるような「売り手と書いての情報格差」を埋める大きな役割が期待できる。
長らく商売人がニコニコと"揉み手"をして「お客様、これがよろしいのでは?」という売り手主導の時代が、消費者が均等に選ぶ時代になってきた。
「素人と玄人の情報格差をなくす」というのは現代のwebの重要な使命なのかもしれない。
いずれにせよ「どんどん透明になる」という傾向は、これからも止まらないだろう。