*[次の世代に]呪縛が解ける。
若いころ、というか社会人になるまで「なぜあれほど日常に閉塞感があったのか」と思うと、それは「自由がなかったから」だと、今思う。
いや、「自由がないと思い込んでいた」のだ。
偏差値が高いとか、有名大学に入るとか、就職するとか。
そうした「昭和世代のスタンダード」が自分たちにも当てはまらねばならない、と思ってきた世代だった。
一方社会人になると「案外自由なことに気づく」人たちもいたし、他方で「まだまだ形式にこだわる大人たち」もいた。
つまり混沌としていたのだ。
幻想のような「成功」とか「権威」とか「権力」に取り憑かれていた人もまだまだ多かった。
比べれば、今は「相当自由な空気」が支配している。
昭和の感覚が抜けてきたのだろう。
むしろ「これまでのスタンダード」にこだわる方が古めかしい存在になってきているようだ。(こういうのは若い人と直接話すとよくわかる)
そうすると今度は「閉塞感」からは解放され、「オープンな選択」の世界になってくる。
何をするのも自由。
職業も住む場所も。
令和の今はそんな過渡期で、さらにコロナ騒動もあって、若者はそんな「オープンな今後」のことを考えているのではないだろうか。
自分は因果論者ではないが、コロナがそんな時代の変化を後押ししているのだとしたら、時代が変節する節目が来ているのではないかと思う。