*[ウェブ進化論]
自分が転職支援の仕事をしている関係で、長らく「こんなに経験豊富なシニアに仕事がないのはおかしい。日本の企業はどうしたのか?」と憤っていたのだが、ひょっとして勘違いだったかもしれない。
転職の面接の際に「あなたは何ができますか?」という質問に対し「私は部長ができます」と答えた、という有名な都市伝説がある。
これが実は真実なのではないだろうか。
定年を迎え、いやもう五十代になる頃からパフォーマンスの落ちる人は周囲に見当たらないだろうか。
そしてそれが60歳や65歳になったら、実質的な働きはそりゃ半分くらいに落ちている可能性も高い。
今の日本では「定年制」という最後の砦が、いわゆる「ローパフォーマーのシニア」を追い出す仕組みなのではないだろうか。
特に大企業では「どこに行っても通用するスキルを持つ人」が少ないといわれる。
「その企業の特殊な組織環境」でこそ発揮されるが潰しが効かないスキルになっているということだ。
なので四十代に差し掛かったら、会社に留まるかどうかはともかく「定年後にも通用する自分づくり」を考えておかないと「斬り捨てご免」となってしまうだろう。
終身雇用は今や全然「終身」ではなく「中途雇用」と言ってもいいくらい人生は延びている。
ようやく「定年後の帯」の仕事を考える時代に入ったということだ。
できるだけ"やりたいこと"に寄せて行こう。