藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

電子マネーの脅威-その二


すでに「つたや」のカードは三千万人のユーザーだという。
ニブい自分でも何だか気になる。


現状でも「相互乗り入れ」しているポイントや電子マネーはリアル社会で「金と同じ意味」を持っている。 

唯一違うのは電子マネーが「直に現金と化す」場面がないことくらいか。


がそれも「決済」には使えて物やサービスに換わるわけで、あまり重要なことではなくなるだろう。

電子マネーがすべてのリアルマネーを淘汰することはないだろうか。
絶対に電子データで解決できぬ場面とはどんなだろうか。


すでに企業間の金のやり取りは相当な部分、銀行間のデータ通信でまかなわれている。


そして現金の活躍の主力は小売り。


まだまだ零細商店やレストランなどは「現金の世界」だが、コンビニや物販店ではクレジットやポイントにすでにかなり移行している。


最近体験してみて、体感的に「小銭」に電子マネーが普及して「一気に」キャッシュレスが進むかもしれぬ、と思う。

こういうのは「蓮の華」が急に池の一面に広がるように普及するものだ。

特に現金の「もらい側」を携帯電話などにしてしまえば普及率は相当高い。
携帯がしはらいも、「レジ」にもなればいいのだ。


もはや海の家だろうが、露店だろうが電子マネーの守備範囲になる。

デジタルインターフェースの普及が自然界の蓮と似ているのも当然かもしれぬ。


完全なキャッシュレス。
後払いのクレジット、というのに抵抗のある人にも「プリペイド」なら抵抗なしか。


チケットとか、小銭入れとか「携帯端末」としては電話が一番強いだろうが、ともかく「電子媒体」で、金を持ち運ぶ世界に。


迫る現実


数年前、電子マネーとリアル通貨の流通についての、日銀関係者の方の論文をみたことがあるが、当時はまだ「提言の域」を出ず、実感を伴った議論には至っていなかった。


これが進むと、今の原油先物とかの「投機マネーとリアル経済の問題」どころではない。

利回りとか、ポイントのレートとか「より強い付加価値」を持てる電子マネーに、弱いマネーが淘汰されることになるのではないか。

そしてポイント無秩序なポイントの供給は混乱をもたらす。
外市場との区別もないから、為替にも影響するだろう。


アダムスミスの「需要と供給」どころではない「電子マネー対マネー」の「神の見えざる手」が働き、各国の経済は自国でコントロールできなくなる。


まあ今でもコントロールできている、とは言い難いか。

悪い場面を想像すれば、「悪意のポイント発行業者」が出現し、そのままポイントを垂れ流して債務不履行を起こす、という「悪貨が良貨を駆逐する」ということ。

今の自分ではそんなことくらいしか想像の範囲にはないが、何やら「本当の変化はこれから始まる」みたいな気がする。


明るい未来になりますように。