藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

スラーの秘密。


ジャズの練習があまりに興に乗らぬゆえ、そしてそういえばクラシックも「行き詰った感」があったので、レッスンで相談する。
弾き出して数小節で、
「息継ぎできてません」
「間の取り方が気持ち悪い」
「メロディが埋もれてるし、強弱バラバラ」と厳しい声が飛ぶ。(汗)


何とその通りなんであるが。
それにしても。


「歌えてません」。


ん、そう言えば。
幼時に習っていたときも「もっと歌って!!」としょっ中言われていたが「はあ?ピアノでどうやって歌うねん」と心中ひそかに思っていた自分。
そしてその謎がこのレッスンで解けた。

歌う、のはスラーを読む、ということだった。

指使いと同じく、いや指使いは後から改訂されたりしているらしいが、スラーは作曲者が必ず直に書いているという。
ベートーベンもショパンもドビッシーも。

スラーこそは作曲者の声そのものなのだったのだった。


ということが今わかった。(嘆)


そんな訳で、作曲者とようやく少し対話できるようになる予感を覚えつつ、まるで初めて見るように譜面を見直す。
それにしても、今まで何をやっていたのだろう。


ふう。