藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

自分の考えを。


asahi.comより。
ご存じのとおり、年金制度は苦境に立っている。
「積み立て型」から「現状消費型」へ。

60歳から年金をもらう場合には、給付額は通常よりも30%減額になり、70歳からもらい始めると42%の増額になります。

そもそもの制度設計が破たんするのなら、どうしてもっと早めに「確定型」にできなかったのか。
ところが制度そのものの意味は、設計当初の狙いから大きくずれてしまい、優秀な日本の官僚といえど国の「人口ピラミッド」までは読みきれなかった、という苦渋が滲む。
かといって「私の年金は何歳からもらえるのですか?」という問いには自分自身でどこか「これまで制度通りにしてきたのにどうしてくれるの?!」というヒステリー感を感じて仕方がない。


少しでも「年金」などというものに老後の暮らしを頼っている、という自分に情けない思いがするのは自分だけではないだろう。

損益分岐点は、77歳と82歳。77歳までに亡くなるのなら、60歳からもらい始めたほうが総受給額は65歳からもらい始めるよりも多くなるし、82歳以上生きそうなら70歳からもらうほうが受け取り総額は多くなります。

自分は77歳よりも長生きするのか。
あるいは、より短命と読んで60歳からもらい始めるのか、という「チキンレース」にまじめに参加する気には到底なれないのである。
自分の寿命や老後にそんな不安なヨミを持ち込み、ずるずると需給年齢が上昇してゆく制度設計の上では多くの国民が安心して今の仕事に従事し、またきれいにリタイアすることなど不可能である。

「言い知れない不安を胸の内に秘めている」のが今の日本人なのだ。

個人レベルで401Kのように完結して老後を考えるようにするのか、それとも消費税を50%にして国民の不安を取り除くのか、次期の政権はそんなところから「政策」を刷新してはどうだろうか。
今のままでは結局「解決には結びつかない」のは皆が感じていることではないだろうか。

年金、何歳からもらいますか?

与謝野馨経済財政担当大臣が、「公的年金の支給年齢引き上げ」に言及し、物議をかもしています。


私たちの年金は、2004年の改革で、2017年までまで毎年保険料が上がり、さらにマクロ経済スライドの導入で物価は上がっても給付額はそれに伴った上がり方はしない実質目減りとなって、その代わり“100年安心”になったはず。


ところが、100年はおろか7年もしないうちに「もう、年金が持たないので、受給年齢を上げる」というのですから、これはもう「詐欺」と言わざるをえません。

こうなると、ますます不信感&不安感が高まります。


ただ、覚えておいたほうが良いのは、公的年金は、今のところ通常65歳からの支給ですが、自分の都合で60歳から70歳までの間で、受給を開始することはできます。


60歳から年金をもらう場合には、給付額は通常よりも30%減額になり、70歳からもらい始めると42%の増額になります。


たとえば、65歳から月5万円の年金を受け取る人なら、60歳からもらえば年金額は月3万5000円になりますが、70歳からだと月7万1000円になり、この増減は一生続きます。


ですから、自分が短命だと思う人は60歳から年金をもらい始め、長生きすると思う人はなるべく65歳よりも後で年金をもらい始めるほうがいいでしょう。


その損益分岐点は、77歳と82歳。77歳までに亡くなるのなら、60歳からもらい始めたほうが総受給額は65歳からもらい始めるよりも多くなるし、82歳以上生きそうなら70歳からもらうほうが受け取り総額は多くなります。


人の寿命というのは、予測不可能ですが、ただ、健康でまだまだ働けるうちは、受給を先延ばししてもいいのではないかと思います。