藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

中東の常識。


エジプト始め、独裁政権が揺らいでいる。
これまで多くの政治学者が指摘してきたことだが、独裁的な政権ほど「揺らいだ時」の揺り戻しは大きい。
エジプトのムバラク政権は、その「蓄財」を凍結されているという。


心情的にはもちろん理解できるが、法的にはどうだろうか。
総額6兆円にも上るというムバラク一家の財産は、はたしてどのような理屈で凍結され、還元されてゆくのだろうか。
その過程を想えば、やはり「独裁的」に政治と富が運営されていた、という矛盾に手をつけずにはいられない、と思う。

決して「政治と富」を一意にしてハンドルしてはならない、ということを政治家は忘れるべきではない。
でなければこれからも同様の「権力の過ち」を生むだろうと思う。


「政治家」とは実はそれだけ高潔で、公的な性格を帯びる職業なのである。
これから政治を志す人たちには、ぜひその本意を分かってもらいたいものである。


ムバラク一家、資産総額は5兆8400億円?
エジプト大統領を辞任したムバラク氏の一家は、欧米に多数の不動産や銀行口座を保有し、資産総額は約700億ドル(約5兆8400億円)に上るとも言われる。
スイス銀行は11日、辞任を受けて一家の資産を凍結しており、長期政権下で行われていた蓄財の実態調査の行方が注目される。

 英紙フィナンシャル・タイムズによると、スイス政府は、「エジプトの国家資産が横領されるのを防ぐため」として、ムバラク氏夫妻のほか、2人の息子とそれぞれの妻、ムバラク政権時代の元閣僚、与党関係者らの資産を凍結した。銀行口座と不動産を対象に資産を3年間凍結し、これまでの資金の流れを確認する方針だ。

 英紙ガーディアンなどによると、ムバラク氏とスザンヌ夫人はスイスや英米に銀行口座を持ち、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスの高級不動産を取引するなどして資産を蓄えたとみられる。