藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

バーチャル視聴率とか。


双方向テレビの可能性がまだ取り沙汰されているけれど、こうした「自動表情読み取り」のような技術は"ユーザーには全く負担をかけない技術"という意味では全く新しいアプローチなのかもしれない。

両目の下の小型カメラで瞳孔の大きさを測ると、興味や関心の度合いが分かる
 体に表れる心の動きのうち、第三者が見て取りやすいのが視線だ。興味をもった物や人には目を凝らし、その気がないと、うつろになる。

こうした技術が実用化されると、当然日常の勤務状態も「うつろな人」というのは指摘されることになる可能性がある。
また「瞳孔の大きさ」を定点的に観測すれば、「興味のあるなし」も分かるという。
さらに「アイトラッキング」という技術では、自分は「どこを見ているか」を正確に分析できる。
さらに

心の動きは瞳孔の大きさにも表れる。瞳孔は周囲の明るさに応じて開いたりしぼんだりし、目に入る光の量を調整する。
それだけでなく人が何かに興味や関心をもつと瞳孔は広がる。
文字通り「目を見開く」わけだ。

これまでは「人対人」でやってきた「表情を読む」という、実に人間的で細かい作業は、今後ある程度はコンピュータがやれるのかもしれない。
特に、相手の表情を読み、その心理状態を察することが苦手な男性は、ついにこんなi-アプリで「一緒にいる女性の心理状態を観測」するようなことになるのだろうか。
多分、それでは振られてしまうだろうけれど。

視線・瞳孔の開きで「読心術」 CM効果測定に活用も
目は口ほどにものを言う、とよくいわれる。ポーカーフェースを装っていても、喜びや怒り、好き嫌いといった心の動きは無意識のうちに目に表れるようだ。それを科学的に測り、心に秘める感情を読み取ろうという研究が盛んになってきた。“読心術”に科学はどこまで迫れるか。


両目の下の小型カメラで瞳孔の大きさを測ると、興味や関心の度合いが分かる
体に表れる心の動きのうち、第三者が見て取りやすいのが視線だ。興味をもった物や人には目を凝らし、その気がないと、うつろになる。


頭にカメラを取り付け、何を注視しているかを追跡する「アイトラッキング」という装置が交通安全や防災などに応用されてきた。これでドライバーの視線を調べると、右折時に対向車ばかりを注視し、脇から飛び出すバイクなどに目が向きにくい。こうしたクセを学んでもらい、安全運転に役立てる試みだ。


心の動きは瞳孔の大きさにも表れる。瞳孔は周囲の明るさに応じて開いたりしぼんだりし、目に入る光の量を調整する。それだけでなく人が何かに興味や関心をもつと瞳孔は広がる。文字通り「目を見開く」わけだ。


これまで測定が難しかったが、特殊映像を手掛けるナックイメージテクノロジー(東京)と夏目綜合研究所(同)が明暗の影響を除き、瞳孔の径を正確に測る装置を開発。瞳孔の開き具合から物や人への「注目度」を判定し、興味や関心を呼び起こす感情まで割り出す方法を考案した。


お笑い番組が好きな人にビデオを見せると、好きなタレントが出てくると瞳孔が2〜5割広がった。同時に目や眉、口元の12カ所の動きをカメラで測ると、口元や目尻が緩み、好意をもってタレントを注視していることがデータに表れた。



逆に、嫌いと思われる物を見せると、瞳孔が広がるのに表情は険しくなる。「怖い物見たさ」で注視していることになり、こうした感情も把握できるという。

研究チームは興味や関心をもたらす感情を「喜び」「悲しみ」「驚き」「恐れ」「怒り」「嫌悪」に分けて判定する手法を開発中。「調査対象者の同意を得ることを前提に、テレビC


Mやネット広告の効果を調べるのに有望」(夏目綜研の菊池光一所長)という。


心理学や精神分析では心拍や脳波、血圧、発汗を測る方法があるが、喜怒哀楽との相関は必ずしもはっきりしない。瞳孔の測定も決定打とはいえないが、しぐさなど他の身体情報と組み合わせて調べれば感情にもっと迫れるかもしれない。

編集委員 久保田啓介)