藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

g-mail、4億5千万人の憂鬱。

日本の政権は交代したが、インターネットの世界ではまだ色んなところで覇権争いの真っ最中。
新ビッグ4といわれるGoogleamazon、アップル、フェイスブックは既出だが、ユーザーにとってはまだこれだけではない。
電子メールのプラットホームやスケジュール管理、グループウェアやビジネスや投資・その他のニュースソースとか、webのページリーダーとか、まだデファクトでない世界も数多くある。

新ビッグ4は、もちろんそういった周辺の重要機能をあまねく奪取することを考えているし、また彼らがずい分有利ではあると思うがそのビッグ4とて、技術が進んでネットの普及が"閾値超え"をした結果の産物であるから、これからも何があるかは分からない。

今年話題になった地デジ視聴カードの偽造問題に象徴される「普及したあと」の事故ほど被害が甚大なことは、ネットの世界ではさらに恐ろしい事態も予想される。

かなりのシェアを占める人がもう、送金とか決済とか重要なビジネス情報などをネットとメールでやり取りしている。
一定の暗号化は図られているものもあるがそれとて破られたり、またまったく無防備に通信されている情報も莫大である。

決済系の情報通信以外では電子メールのやり取りが断然に数が多い(データ量ではなくトランザクション)し、電子メールはもうすっかり定年間際の世代の人までも「仕事のやり方」を変えてしまったが、もしこの媒体が全面的に乗っ取り被害に遭うとしたら、再び"自分たちにとってセキュリティとは何か"ということを考え直さねばならない時代が来るだろう。

日本でもいつから住居にかぎが付くようになったのか知らないが、そろそろ「平文」で重要な内容のやり取りを交わすのは、機密事項を葉書に書いて通信しているようなものだという意識と、そしてそうした重要な通信はせめて「封筒に封入する」か、「書留めにする」などするようなケアがいよいよネットでも必要になって来るのではないだろうか。

利便性が勝りすぎると、ついつい安全性については妄信して度が過ぎる、というのはどのような世界でもよく起きる現象である。
ようやく自分たちはネットの世界でそうした時期に差し掛かっているのではないだろうか。

Gメール乗っ取り被害続出 勝手に迷惑メール送信
 【須藤龍也】米グーグル社の無料メールサービス「Gメール」の利用に必要なIDやパスワードが盗み取られ、迷惑メールの送信に使われる被害が国内で相次いでいることが28日、わかった。
 情報セキュリティー会社「ラック」によると、何者かが盗み取ったIDとパスワードを使って他人のGメールサービスに不正アクセスし、アドレス帳に登録されていた宛先に、本文をクリックすると偽の広告サイトへアクセスする迷惑メールを送りつけたという。12月上旬に確認され、24日ごろから目立ち始めた。
 グーグル日本法人の広報担当者によると、被害の規模などは不明。被害を防ぐ方法として、IDとパスワードの認証に加え、携帯電話に送られる確認番号を入力する「2段階認証」機能の利用を呼びかけている。
 別のグーグル関係者によると、不正アクセスの多くは米国内から発信され、同社のメールサーバーへの不正侵入は確認されていないという。Gメールは全世界で約4億2500万人が利用する世界最大規模のメールサービス。