藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

言葉の力。

米国籍の友人と話していて自分が、結構英語力のないことに驚いた。
「うちの父親はもう八十になるけれど、まだまだ足腰が元気だよ」と言おうとして、「足腰」とか「元気」とかにピッタリくる言葉がなかなか思い浮かばない。
strong leg、とかpowerful、とかいわゆる中学生レベルの単語で会話はできるが、本当に伝えたいニュアンスがつたわらないもどかしさを強く感じた。

また、「親子って、案外頑固で...」と言おうとして"頑固"に躓く。(嘆)

頑固

bigotry
impenitence
obduracy
orneriness
stiff neck
unrepentance
willfulness
wrong-headed

言葉をより細かくモノにしていれば、より巧みに相手に自分の伝えたいことを伝えることができる。
言葉の持つ力とは結果にも直接結びつく、とても強力なものなのだと、改めて認識した。
巷ではやりのプレゼンテーションの技術、なども実は「言語そのものを扱う力」がしめる部分が非常に多いのではないか、と思っている。
言葉を操る力、はつくずく重要なものである。

しっかり

皆さんは年末年始をどのように過ごしましたか。
 「父は米寿を迎えたが、まだ、足腰がしっかりしている」――。高齢の親の健康状態を確認するために帰省(homecoming visit; return home)した人も多いことでしょう。括弧部分を英訳すると、Though my father has turned 88, his legs are still in good shape.です。in good shapeは「(調子・具合が)良好である」の意味です。

 中には「あいつは新年会で缶ビールを10本も飲んだのに、しっかりとした口調だった」と言われるような酒豪(hard [heavy] drinker)もいたことでしょう。“He had 10 cans of beer at a New Year's party, but his speech was still clear.”と英訳できます。

 「しっかり」の英訳は、文脈に応じた訳語を選ぶ必要があります。Hold onto a strap tightly on the train.(電車の中ではつり革にしっかりつかまりなさい)のように、固く強いさまを表す場合はtightlyです。徹底しているさまを表現するときはthoroughlyです。「しっかり復習しなさい」は、Review your lessons thoroughly.です。

 年末の総選挙は政権交代(change of government)をもたらしました。今回の選挙結果は、政治家にしっかりしてほしいという有権者の願いの表れだろう――。英訳すると、The election outcome seemed to reflect voters' desire to see politicians get their act together.です。get one's act togetherは「きちんと行動する」という意味です。(遠藤富美子記者)

 ※今回は横浜市の棚村真紀子さんの質問にお答えしました。