藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

空腹の効用。

空腹の方が記憶力向上には良い、という研究結果の話。
ハエの脳の状態、を観察する研究チームも大変だと思うが。
顕微鏡でも使うのかしらん。

空腹と言えば自分自身、糖分を制限するようになってから、あまり頭がモヤモヤすることがないな、などと思っていた。
どうやら「血中に糖分が廻っている状態」というのは、体としては(特に脳にしてみれば)結構負担なことのようである。
体が疲れているときなどは、あまり動物性のこってりしたものには食指が向かないことも多いし、急いで食事などをした直後は体温も上がり、昔はよく昼ごはんの後にボーっとして眠くなっていたことを思い出す。

現在はあまり血糖値を上げないせいか、そうした気分の波、のようなことは感じなくなった。
仕事などをしていても、今の方が調子が良いような気もする。
これで酒を飲まねばもっといいのだけれど、いつの年代になっても必ずどこかしらに欠点を抱えてしまうのももどかしいばかり。
ただ年齢が上がるにつれて、日々のスケジュール管理について考える時間が長くなった。
漠然と「やっておきたいこと」を考えていても、なかなか当日の行動に結び付かない感じ。
いつか部屋の雑巾がけをしないと、と思ってもう三か月も経っている。
こういうのが老化なのかもしれない。

空腹で記憶力アップ…ハエ使った実験で確認
空腹になると脳内のたんぱく質の一種が活発に働き、記憶力が向上する仕組みがあることを、ショウジョウバエを使った実験で発見したと、東京都医学総合研究所のチームが発表した。25日付の米科学誌サイエンスに論文が掲載された。

 研究チームは、同様の仕組みによる記憶力の向上は、人でも起きている可能性があるとみている。

 同研究所の平野恭敬主任研究員らは、絶食させたハエと満腹のハエに特定の匂いをかがせて電気ショックを与え、その1日後に、嫌な記憶に結びついたこの匂いを避けるかどうかを調べた。その結果、9〜16時間の絶食後にショックを与えた場合は、満腹時に比べ、匂いを避ける割合が約2倍高かった。

 ハエの脳内の神経細胞を観察したところ、空腹になると「CRTC」と呼ばれるたんぱく質が活発化して記憶に関係する別のたんぱく質と結合し、この働きが高まることがわかった。受験シーズンのさなか、人での効果が気になるが、平野さんは「CRTCは人にもあるため、適度な空腹で記憶力が改善することは十分考えられる。ただし、記憶力向上には、さまざまな要因がある。空腹での勉強だけに頼るのはお勧めできない」と話している。

(2013年1月26日 読売新聞)