藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

政治の誤謬。

およそ国の統治、外交に限らず、業界内の企業同士や、はたまた企業の中のセクショナリズムでも。
「常に互いの関係を"対立"でしか考えぬ」人たちがいる。

仮想外敵をこしらえて、それで内部の結束をはかる、とか内政への不満を逸らす、というのは古典的だが未だに多くの世界では有効な手段である。
我われはそれだけ身内のこと以外にはストレスを感じ、また利害を考えて、外部の世界を「自分たちとは根本的に区別してしまう」という性質があるらしい。

今核開発を宣言する朝鮮や中東の国々は、もはや自国の統治のためなのか、外国との本当の交渉なのか「動機」すら怪しくなっていると思う。

また国同士の関係も、経済、宗教、民族、文化など多岐にわたり、一律仲が良いとか悪いとか、ということでもない。
「米韓にやられる前に攻撃を」という北の幹部の発言だが、半ば本気で、「経済援助のため」のはずの核開発が、いつしか本物の戦争を引き起こしてしまうということもあるような気がする。

窮鼠猫をかむ、というが、なかなか追い詰まった相手に対して、心をほぐしてわかり合う、というのは努力のいることだと思うけれど、「提案的・かつ妥協の少ない」説得をしてもらいたいものである。

米韓にやられる前に発射…北の幹部ら強硬発言
 【ソウル=豊浦潤一】北朝鮮を9日〜13日に訪問した中村元気・日朝学術教育交流協会会長(66)=福岡市在住=が15日、本紙の電話取材に応じ、現地の幹部らが「米韓に攻撃されると思ったら(ミサイルを)発射する」と強硬発言を繰り返していたと語った。

 中村会長ら一行5人は、対外交流機関「朝鮮対外文化連絡協会」(対文協)の招きで訪朝。現地の教育関係者と交流した。一行を迎えた対文協幹部や教育関係者らは、あいさつで「我々が警告しているにもかかわらず、米韓が軍事演習で戦争を準備している」と非難。中村会長が「日本はミサイル発射に危機感を強めている」と話すと、「米韓にやられる前にやらなくてはいけない」などと述べたという。

(2013年4月15日20時03分 読売新聞)