藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

バランサー。

学生時代の友人と久しぶりに会う。
酒を飲むうちに色々とここ数十年の話などをしていて「人生で気を付けないといけないこと」という話になった。
仕事のこととか家族のこととか異性関係とか。
この年になると自然と健康の話題も頻出したり。
「いやあ、気を付けて我慢しなきゃいけないことってこんなにあるとはなぁ」と一言。
飲み過ぎ、食べ過ぎ、煙草にギャンブル、仕事や家族や友人との人間関係。
たまに起こる周囲のトラブルも一度や二度ではない。
自分たちも含め、色んな失敗談にも花が咲く。
「学生時代には思いもしなかった」
「社会人というのは自制することなんかもしれんなぁ。」という一言にはしみじみ感があった。

学生時代にはなんとなく閉塞感があり、自由がなく束縛されているという思いが強かった。
実はまだ自立も社会参加もしていないから当然と言えばそうなのだが、当事者の子供としては社会の中で息苦しさを感じていたと思う。

社会に出てそういう束縛感から解放されると今度は自立が前提になる。
そして先の友人の言う「自制」も自分でやらねばならない。
社会人になってしばらくはむしろ開放感が新鮮な感じがするものだが、段々と年月を経るにつけ「自制の大変さ」に気付く中年の男二人。

色んな世界で第一線で活躍する人たちが、驚くほど規則正しい生活をしていたり、細かな習慣を気にしていたリするのは度々耳にするけれど、一流の人たちはどこかで生活のバランスが崩れかけてもそれを回復して元の軌道に戻す"復元力"に秘密があるのではないか?という結論になる。
そうして一次会もほどほどにお開きになったのでありました。