藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

結果から、も考える。

高校・大学時代にどんな意識を持った学生が、前向きに仕事をする社会人に育つのか――。

自分は「社会人になってからの数年の影響」も非常に強いと思っているが、ともかく。
「前向きな人の思考が"どのように育ったか"」を分析するのはとても有用な一面も持つのではないかと思う。
「結果からの検証」的な意味合いが強い。

恐らくは、多くが「学生時代の意識」というよりは「社会人になってからの環境」ではないかと思うのだが、ともかく「その人の前向きなワケ」を聞いてみるのは良いことだろうと思う。

たいていは「驚くような苦労談」などがあり、現在の強さとか、集中力とか、ひた向きさ、とかが生まれる動機になっているのだろうと思う。
ただ放っておいても努力する人もごく一部いるのだろうが"適度に"必要なのではないだろうか。
何の逆境も、挫折もない人は、往々にして「なすがまま式」であり、つまり前向きになろうという「逆説的」な感情が芽生えないのではないだろうか。

友人の経営者がいみじくも言っていた。「(適度な)大失敗こそが、そいつを成長させる。」と。
つまり、もう人間性が破たんはしないけれど、「できるだけ大きな失敗」こそが当人を成長させるのである。
「獅子は我が子を千尋の谷に突き落とし・・・」ということである。

つまり、親の庇護、保護など受けていては、到底本当の力は養われず、たとい深手負おうとも「自らのやる気と生命力」で立ち上がらずしては、本当の自立はなし得ないのだろう。

自分の足で立ち、自分で周囲見回し、動き、食べ、また次の時間を考える。
そんな「本物の自立」こそが、どんな逆境にも負けないポジティヴ思考を支えるのではないだろうか。

楽観的なばかりではいけないが、「必ず巻き返すという強い心」は最終的に何かの物事を成し遂げる強さを持っている。

そんな「芯の強さ」をこれからの世代に、ぜひ継承してもらいたい。
それがあれば、これからの少々の苦労、十分に乗り切っていけるのではないだろうか。

京大・河合塾、10年間追跡へ
 【小林恵士】高校・大学時代にどんな意識を持った学生が、前向きに仕事をする社会人に育つのか――。京都大と河合塾が18日、4月から高校2年生になる全国の生徒を対象に、10年程度の継続的で大規模な意識調査を共同で始めると発表した。社会人3年目まで追跡調査し、高校や大学の教育のあり方の提言を目指す。
 まず今秋、大学進学率の高い約1500校を通じて約17万人に協力を依頼し、うち6万人程度から回答をもらう想定。社会に出て3年目まで継続調査する。大卒で社会に出る場合は、高2、大学1、2、4年、社会人3年目にメールなどで連絡をとり、ウェブ上で質問に答えてもらうという。最後まで回答してくれるのは5千〜3千人と見込んでいる。ここまで大規模な調査は例がないという。
 高2や大学生には、学習やクラブ活動などへの時間配分、海外で仕事をする意欲などを選択肢から選んでもらう。社会人には、成功した問題解決法を他の場面でも試すかなど、仕事に取り組む意識を問う。質問はそれぞれ100項目以上になるという。
 調査にあたる京大高等教育研究開発推進センターの溝上慎一准教授によると、たとえば学校での勉強時間が長くなくても、課外活動や自主勉強に力を入れている学生の方が社会に出た時により力強く仕事に取り組める、などの結果が想定されるという。溝上准教授は「高校や大学で、ただ勉強を教えるだけではなく、学生にどんな意識を持たせることが重要かを明らかにしたい」と話している。