藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

表現できるか。


矢野顕子の"SUPER FOLK SONG"
二十日までの限定上映。
新宿単館と。

見に行ってまず驚いた。
満席。
すぐに本編が始まりあっという間の一時間半に誰もが言葉を失った。
泣いている人もいっぱいいた…
誰もエンドロールで席を立たない。
どんな悲しい映画の終わった後だってこんな風ではない。

夢を見終わったような顔の人。
思いつめたような表情の人。(多分音楽関係者ではないかな)
頬が上気したような顔色の人。
ショックを受けたような若者カップル。

これだけの人が見にきていることと、
満席の観客を惹きつけて離さない迫力のドキュメント。
自分のようなアマチュアが云々言うことを許さない映像と演奏だった。

これまで、いくつも天才芸術家のメイキング映像を見たことはあるけれど、本作が頭抜けているのは監督の腕でもあるのだろうと思う。
余談だが、本作を表現する芸術家たちのコメント
からも、どれほどの作品かということが忍ばれる。(これだけを読んだってめっちゃ面白い)

映画館に足を運ぶ喜びってこういうことだと思った。
歌い、弾く矢野顕子はとんでもなくエロスだった。