藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

実需の世界にいること。

自分は社会人になって過去三度の破綻を経験した。
90年代バブル、2000年のITバブル、リーマンショック

この過去三度の様子と、今の空気違うこと。
それは庶民に「それほど熱気がない」ことだ。

不動産はジリジリ値上がりしているが、それでも素人がバンバン不動産の転売をしたり、という話はあまり聞かない。
かぼちゃの馬車、が報道されているが、昔はもっと怪しい投資話ばかりで、それに乗る人も多かった。

金融の専門家で「世界マーケットはそろそろ調整局面に入る」という人もよく目にするようになった。
そうなのかな、とも思うが、過去の破綻劇と違うのは「庶民の実体」にはそれほど影響しないのではないだろうか。

街の居酒屋の主人が、証券会社の勧めるままに、年商ほどの株を買ったり、
サラリーマンがよくわからぬ金融商品を買って配当を喜んだり、
おじいちゃんが、見てもいない土地を銀行から勧められ「ババ抜きゲーム」に参加したり。

思えば「やめときなさいよ」という言葉に誰も耳を貸さなかったのが、過去三度のバブル崩壊の特徴だったと思う。
今周囲を見回していも「そういう人」はいない。
来る金融破綻に際しては、自分の仕事を粛々と進められるようにしておきたいものである。