藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

動く場所、にいる意味。

一世を風靡したイーベイも創業23年を迎え、衰退し始めているという。
ペイパルだって日本にいればそれほど決済利用は多くないという気がする。
それにしても書店だったアマゾンや、卒業アルバムだったfacebookフリーマーケットやオークションをやる「胴元」になるとは思わなかった。

今のIT業界は主役が芸能人のように入れ替わる。
またそこで「一花咲かせよう」という参入者も多い。

社会人になって数十年の自分の人生を、果たしてどこに費やすか。

安定か刺激か。
上昇か停滞か。

「自分がどんな風に進路をとるのか」を案外考えやすい時代なのかもしれない。
自分なら、「刺激の多い、未知な森」へ入っていくような気がする。

若い時の選択って、「知らないこと」も多いが「可能性」も実に多い。
「それ」に気づいて動き出せるかどうかで、人生の楽しみ方はずい分変わってくると思う。

明治維新も、大戦後も、高度成長期も、どれも面白かったらしいけれど、これからが一番面白そうだ。

[FT・Lex]衰退するイーベイ
電子商取引イーベイが米決済サービス大手ペイパルと手を切れずに、だらだらとした関係を続けている。イーベイは3年前、子会社だったペイパルを分離したが、両社は務委託契約を継続しており、期間を5年から8年に延長した。しかし、イーベイには疲労の色がみてとれる。ペイパルの事業にとってイーベイはさほど重要でなくなっており、それは時代遅れとなったイーベイの事業の前途多難さを示してもいる。イーベイは契約期間をさらに延長すべきだ。

イーベイのデビン・ウィニグ最高経営責任者(CEO)は、創業23年になる同社をなんとか盛り上げようと、ブランドを再生し、サイトを見回して格安品を検索する場所にしようと励んできた。かつて買い手が値引き交渉をせざるを得なかったオークションは、しゃれたアマゾン式の定価システムに置き換わった。だが、イーベイの変化のペースは遅すぎる。その間、アマゾンはよりスリムで収益力のある会社に変身するため、マーケットプレイス仮想商店街)に出店するサードパーティー(外部の電子商取引事業者)による販売を強化した。フェイスブックはユーザー同士で商品を売買できる「マーケットプレイス」と呼ぶアプリを26億人の利用者に提供して売上高を増やそうとしている。
リスク高い決済サービス乗り換え

イーベイのサイトに毎日訪れるアクティブユーザーは世界中に1億7700万人いるが、フェイスブックと比較するとひ弱にみえる。2018年に売上高を急増させる計画はまだ実現していない。イーベイとペイパルがたもとを分かったとき、イーベイはペイパルの決済(回数ベース)の約3分の1を占めていたが、現在は11%にすぎない。イーベイは手数料を引き下げるため、新たに国際決済サービスのアディエン(オランダ)に乗り換えようとしているが、イーベイの利用者の間ではペイパルの人気が高いため、これはリスクの高い計画だ。
イーベイの事業が下り坂なわけではない。7〜9月期の売上高は前年同期比6%増え、26億ドルになった。ただ、毎年約15%成長する米電子商取引市場からすれば、それでは不十分だ。ライバルのアマゾン・ドット・コムの売上高は7〜9月期に同29%伸びたのに失望を招いた。また、イーベイが同期の営業利益率減を、9%増えた営業費用のせいにして正当化したのもほめられたものではない。
イーベイ株は年初来、時価総額の25%を失った。しかし、1株利益が市場予想の12倍になったとしても、同社に投資する価値はない。米調査会社イーマーケッターによると、米電子商取引市場の売上高に占めるイーベイのシェアは8%から7%に低下した。アマゾンは今や50%を占めるまでになっている。イーベイときたら、その差を縮めるための対策を何一つとっていないではないか。
(2018年11月7日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/
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