藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

その時代の目線。

介護にまつわる相談を聞いていると、つくづく自分たちは「初めての長生き体験」をしているのだと感じる。
こんなに「認知症」の人が増える時代になったこともない。
こんなに年金支払いが増えたこともない。
こんなに高齢化が進んだこともない。
こんなに少子化も進み。
こんなに晩婚化も進み。
こんなに生涯独身の比率も上がり。

これほど医療が発達し、技術の水準も過去最高。
多分、過去何千年で「一番豊かな時代」のはずなのだけれど、この「生き辛さ」とは何だろう。
"向上心とか嫉妬心"のある人間の「業」なのではないだろうか。

食うや食わず、の時代ならともかく。
人はそれなりに「自分の環境に応じた」問題を掘り起こすものなのだ。
だから「悩みのない人などいない」というし、「問題のない家族などない」ともいうし、「欠点のない会社などない」などという。

あまりに「足りない、満たされない」というのも見苦しいけれど「もうこれでいいや」と思うと、そこから進歩が止まるというのも一理ある。

つまり。
「今の環境」に感謝しつつも慢心せず、
さらなる向上や公私のためにできることを考える。

なんかお寺とか稽古事の教えみたいな話になってしまうのでした。
(つづく)