藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

行政への秘策。

*[小さな行政]なんでもボランティア
日経産業より。
日本はレスキューや救急は100%プロの公務員ですが、海外では資金的に続けられないことがわかってきています。
米国ではこうした業務に従事する人の7割以上をボランティアが占めています。
これは米国に限らず、オランダや英国でも同様です。日本にもそのような時代は間違いなくやってくるでしょう。
これだ。

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行政の仕事に関わっていると、何と言ってもその煩雑さに驚かされる。
〇〇局、〇〇課、〇〇室、専門官、指導官、課長、局長、課長補佐…もうゲップが出るほどの組織の数である。
街中の役所でもそうだが、いわゆる「本省」に行ってみると直感的に「あ、ここの建物の中って採算がまるで取れてないな」と分かる人は多いだろう。
組織の名前を全部把握している人は天才に違いない。
ともかく規制と管理の塊で、効率性がまるでない。
と愚痴っていても仕方ない。
解決策は公務員を減らしたり、省庁再編なんかだがちっとも進行していない。
記事にある「ボランティア化」は実に具体的な解決策だと思う。
警察官ですらボランティアが存在するというから、日本の公務員も総ボランティア化を推進してはどうだろうか。
与党には期待できないから新しい政党の公約にぜひ掲げてもらいたいものだ。

仕事人秘録 新日本プロレス社長、ハロルド・ジョージ・メイ氏

  米で日本文化・商売学ぶ 
  2019年8月3日 4:30
大学は米国を選んだ。幼少期を過ごし、よい思い出が多かった日本文化を学びたいという思いと、父のように世界を渡り歩くビジネスマンになりたいという思い。それを両立させる方法を探った結果だった。

 
 
 
 
    大学生時代はボランティアとして、消防や救急、レスキューに参加した 
ビジネスマン、なかでも社長を目指そうと思ったのは高校生のときですね。インドネシアで社長になった父を見て、私もそうなりたいと思いました。一方で自分の武器は何かと考えたとき、やはり日本で生活した経験があるというのは大きいのではないかとも考えました。
米国の大学を選んだのは2つ以上専攻できるからです。両親がオランダに戻るので、オランダの大学も検討しましたが、専攻が1つしか取れません。私は経営学と東洋学を学びたかったので、それが可能なペンシルベニア州のバックネル大を選びました。早くから目標を設定できたので、筋道を立てて計画を立てることができました。
米国の大学では勉強以外の活動も推奨される。近くで見つけた地域の消防隊に参加した。
米国では「大学は勉強だけの場所じゃない。大人になるための場でもある」と言われます。「勉強以外にも何かしなさい」ということです。多くの学生はスポーツを選びます。しかし私はスポーツがあまり得意ではなかったので、別のものを探すことにしました。
そんなある日、街の消防署で「ボランティア募集」というポスターを見かけました。「これは何だろう」と思って聞いてみました。すると「救急隊」「消防隊」「レスキュー隊」の3つがあり、その資格をとるとプロと全く同じ救急業務や消防業務、レスキュー業務に従事できるということでした。
ただしボランティアなので、1円ももらえません。逆に忙しいときや都合が悪いときは参加を断れます。一生使える技術を学べるし、誰もしたことがないような体験ができる。世のためにもなる。「これはすごい」と思ってさっそく入隊しました。
日本にも消防団というボランティアの団体がありますが、プロとは資格やできることに差があります。米国のボランティアはプロと同じでした。これからはボランティアが重要になります。日本はレスキューや救急は100%プロの公務員ですが、海外では資金的に続けられないことがわかってきています。米国ではこうした業務に従事する人の7割以上をボランティアが占めています。
これは米国に限らず、オランダや英国でも同様です。日本にもそのような時代は間違いなくやってくるでしょう。プロがベースで存在すべきですが、ボランティアはそのうち必要になります。
ちなみにオランダにはボランティアの警官もいます。父の友人がそうでした。見た目はプロと変わりません。「今日はちょっと時間ができたから2時間だけ参加する」ということもできるのです。
北郷達郎)
  [日経産業新聞2019年8月2日付]