藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

争いの構造

*[人生に役立つ本]国のキホン。

人生は知らないことに満ちている。

ということをあっという間に分からせてくれる一冊。

日本の貿易の99%が船便だ、とか

核ミサイルはほとんどが原潜の中に搭載されている、とか

目標がなければどんなに重要な情報があっても役に立たないとか

なぜアフリカは貧しいままなのか、とか。

多民族の抱える問題やなぜシンガポールがうまくいったのか、とか

地球温暖化を好ましいと思っている資源国もあるのだとか。

 

「まずシンプルに問題を考える」というスタイルが実にわかりやすくピントをボケさせない筆致が見事。

著者は40カ国を渡り歩いた政治記者、というからなるほどと唸らせる構成だ。

 

それにしても自分が13歳のときにこの本を読んでいたら、今のように内向きにならず海外へも積極的に出かけていただろうな、と思うと少し残念な思いがする。

 

ネットの発達のおかげで、世界のあちこちで起きている紛争は、実は正確にはあまり報道されていないことが分かってきたが「自分なりの見る目を養う」意味では13歳から老人まで、いや大人こそ読むべき一冊だろう。