藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

平時に考える

*[ウェブ進化論]勢いがついたらその後が怖い。

IT業界はよく例えられるように、どこかゼネコン業界に似ていて「国の公共事業頼み」といった側面がある。

今はまだコロナの追い風を受けて、かつてない勢いでデジタル化が進んでいるが、この風が止んだ時のことを考えると恐ろしい。

 

何となく以前自分が経験したリーマンショックとか90年バブルの崩壊前夜のような雰囲気を感じている。

あの時期もIT系の技術者は引っ張りだこで「10人足りない」「今年度は100名採用予定!」といろんなところで威勢が良かったのが、一夜にして環境が激変した。

 

思えば順風満帆とまではいかなくても、それなりに順調な時にはあまり逆境のことは考えないものだ。

そして順調な時には、これまでと同じやり方が安易に通用するので「つい体を大きくしてしまう」こともよくある。

船と同じで巨体になるほど方向転換はし辛くなるし、止まるのにも時間がかかるも当然のことである。

 

デジタル化がどんどん進んだ後に「大量に人を要する世界」が来るとは想像しにくい。

今のうちにIT業界も「ゼネコンや公共頼み」から脱する方法を考えておかないと、また同じ轍を踏むのではないだろうか。

大きくすることよりも「強くすること」に絞って戦略を練ったほうがいいだろう。