藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

撤退根性

*[ウェブ進化論]最初に考えないで欲しいこと。

自分たちはよく「生き残り方」とか「生き残り戦略」などという表現をする。

よく映画のエンディングでもヒロインが「I will survive...」と呟いている。

「なんとか生き残る」というのはとんでもない災害とか逆境の中では重要なことだ。

絶命してはジ・エンドだから。

しかし、特に戦争でもない限り「生き残る」という考え方はあまりよくないと思う。

 

そこには「ただ生きていること」が目標になっている世界がある。

「ともかく生き残ろう」というのは、時にかなり後ろ向きな考えでもあるのだ。

似た言葉に「逃げ切り」というのもある。

これも「何かの災難に際して、自分だけが逃れる」というイメージが強い。

自分は逃げ切れても、残った人はどうすんのよと。

で何が言いたいか。

 

目的が「生き残り」とか「逃げ切り」になると、どんどん思考が内向きに、後ろ向きになる。

「自分たちさえが良ければ」という思考が、周囲のことを考える視野をなくしてしまうのだ。

それで自分たちが滅びてしまっては元も子もない、というの理屈はもっともだが、極力「生き残り」は最後の最後に考えたい。

元々の目標は「ともに生きること」のはずだ。

 

「生き残り」というのは、もう本当に後がないときだけの禁じ手にしたいものだ。