藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

数十年かけて

*[ウェブ進化論]比較のない時代へ。

昭和の価値観のことを何度も書いているけれど、つまりは「正解があった時代」とか「他人と比べる時代」だったのだろう。

(正解と言われる)目標が大体いくつか決まっていて、それに向かって「一斉にスタート」だとすると、そこで横並びの競争が起きるのは無理もない。

自分もその中にいたけれど、そういう時は「その他の世界」というのはアウトローにしか見えない盲目的な状態になるものなのだ。

集団の"意識形成力"の支配というのは実に恐ろしい。

 

そしてそうした「比較グセ」がついてしまうと、「あらゆるものを自分と比べる」マインドになるものだ。

広い世の中の誰かとか、あるいは会社の中のライバルとかと自分を比べて「あらゆる比較で優位になろうとする」とそんなことができるわけは無い。

その状態はもはや「比較に勝つこと」が完全に自己目的化していて、でもそういう人は三十年前には、圧倒的多数派だったのだ。

 

一方、今の若者はあまり比較しないというのが特徴だ。

世界に一つだけの花」という歌がリリースされてちょうど20年経つ。

ようやく世間にそんな価値観が浸透してきた。

 

アーティストの時代のセンスの凄さを感じる。

時代はゆっくりと変わるものなのだろう。