藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

柵を離れて

*[ウェブ進化論]自我との戦い。

たまに知り合いなどから進路とか経営とかなどの相談をされると、割合良さそうな選択肢がポンポンと浮かんだりするのだが、これが自分のことになると途端に行き詰まった感じがするのは実に不思議なことである。

このことをもう少し冷静に考えてみると「自分のことは実に多くの固定観念に縛られて、がんじがらめになっている」という風に考えていいと思う。

自分たちは「今置かれている環境」を元に発想を始め、「今ある前提条件」を既定値として考え始めてしまうようだ。

 

これは第三者から見れば「ゼロからの転職」とか「人間関係のリセット」とか「一旦清算」などといろんな自由な可能性が思いつくのだが、当事者は相当な心理的バイアスに縛られているということを意味している。

学業にせよ、仕事にせよ人間関係にせよ、自分たちは「一旦進み出した方向の軌跡」を常に影響されながら生きている。

そんな過去の軌跡は、自分自身の自信になったりもするし、「これまでの自分の根拠」みたいなものにも思えたりするものだ。

 

そしてどんどん日々を過ごすうちに「過去の呪縛」を基本に考えるようになってしまうのだ。

 

「無垢の10代」のような気持ちは失われ、年と共に「過去の実績」を頼るようになってしまう。

それが老いるということだろう。

 

頭の中では「"過去の自分"と決別してこれからの自分を見据える」ということが最も重要な思考のポジションになるのではないだろうか。