藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

リセットスイッチ

*[ウェブ進化論]コロナインカム。
日本に住んでいて安全なことには心から感謝するけれど、心底嫌なことの一つは「既得権益」というやつだ。
自分が「そちら側」にいないからかもしれないが、政治家にせよ官僚にせよ大企業にせよ「一旦手に入れたもの」にしがみついている人を見ると、嫌気を通り越して、実に哀しい。
もうその「しがみつき」が目的化してしまっている哀愁の怪物のようなものだ。
そういう目で見れば、日本全体が「税金しがみつき列島」のように見えてくる。
哀しきかな。

 それはともかく。

日本で年金と生活保護がこれほど整備され、受給者がいる中では制度の改革など100年経っても無理だと思っていたのですが。
今回のコロナ騒動でベーシックインカムについての議論がそれこそ100年分くらいは進んだのではないだろうか。
景気刺激策などなくても「国民全員に生活費を配布する」ということがどれほどの効果があるのかを、自分たちは肌で感じた。
 
年金が放置しておいて破綻するのを待たなくても、生活保護の支給を監視ばかりしなくても、「案外自分たちは平穏に暮らせる」ということが静かに実証されたと思う。
コロナが自分たちが「永遠にも見えた制度不良」から抜け出す起爆剤になったのであれば、やっぱり「これほどの力がないと革命など起こらない」ということも、よく分かった。

 "既成をリセットする"というのは実に、ため息が出るほどの大ごとなのだと理解したい。