藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

景気。

連休にあった質問。

1.私たちのような一般人が、景気の良さを自分たちの生活の中に感じる方法はありますか?


2.景気が良い恩恵を受けられるのは、一部の元来恵まれた人たちだけではありませんか?


1.については、充分にあると思う。

けいき 0 【景気】


(1)社会全体にわたる経済活動の活発さの程度。
(2)「好景気」に同じ。


「日常生活のどこで?好況?感じるのか?」ということか。


自分の「心の内観」の問題である。
何を景気いい、と思うかだ。と言うとそれで終わってしまうが。


まじめには、自分のバランスシートを作ってみることをお勧めする。


自らの財産状況の決算をするのだ。
半年ごとにでもやってみれば資産、負債などが一目瞭然だ。


預貯金等の貯蓄率が上がっていれば景気がいいかどうか、はともかく「経済活動の活発さ」ということなら、お金の「inとout」が増えていれば活発だといえる、か。


実際この方法は、自分を客観的に見るのにとても役に立つのだけれど。


まぁ、でもこの質問の主旨はここではないのだろう。


実感しにくい好景気。

自分はバブル期に社会に入り、その萎(しぼ)む様を目の当たりにしてきた。


実体験を持つものとして一言でいえば
「バブルの最中にはそれと気付かず、弾けてからはみるみる不況感に満ちていった」。
おマヌケだがそんな感想だ。


当時の
一億円の福袋や、
海外の高層ビルの買収、
アングラカジノで飛び交う札束などはまったくバブルだが、

正面切って「ヘンだ」という人よりも、「乗り遅れるな」という人が大勢を占めていた。
(自分も銀行から「お金借りて、すぐ転売するだけで3億儲かる土地ありますけど」などという話をまじめに聞いていたから)


で今を見れば、


携帯やpcで頻繁に株の売買をする20代の人もいるし、
IT長者は時価総額上げて、宇宙旅行宣言、
ミッドタウンのリッツカールトンは一泊最高80万の部屋があり、
一杯100万円を超すカクテルが用意されているそうだから、まぁ似たような特徴はあるかなと思う。


90年当時よりは「富の偏在、格差社会」という声は高いが、しかし。


一寸先は闇。

古代の洞窟に「いまどきの若者はわからぬ…」と書かれていた話に同じく。


いつの時代もはっきりと先が見えることは、なかなかないのが人というものらしい。が、


先の見通せる人がいるとすれば、それは「意識して見ている」人ではないか。

自分の「景気のよさ」を心の中にしっかりと持ち、周りがバブろうが、弾けようが生活のリズムを変えない。


それでいて、やりたい仕事と打ち込める趣味を持ち、着実に積み重ねをしている。

そんな姿で居たいものだ。


世の中の富など、それこそ泡のように涌いては浮かび上がり、弾けていく。


追いかけて手にした途端、弾けてしまった人の話には事欠かぬ。


友人の相場師曰く、

「バブルの時は、3年の蓄財が3日でなくなる、と言われた。
今は?3時間?でなくなるような感覚だ」と。

閑話休題


なので「景気の恩恵は一部の人だけのものじゃないの?」という問いには、


そんなこと気にしないで。と。



そういえば、自分の母親の口ぐせ。
「私は結婚してから(死ぬまで)一家四人、毎月20万円で暮らしてきました。でも貯金だってあります」だった。



唯一尊敬している点である。