藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

問題はそのあと。


GMが来週にもチャプターイレブン、という報道。
どうしてこういう記事が漏れ出るのかというと記者の取材努力、というのもあるのだろうが、「もうアブないぞ、ダメだぞ」
そして、ほら。
と「有事の際」のショックを和らげよう、という国の意図もあるのではないかと思う。


実体を考えてみると、債権者は「破綻か否か」での回収の多寡がどうか、との関心ばかり。
報道で聞き慣れてはきたものの、いざ今年の後半以降、破綻かどうかはともかくGM本体や部品メーカ、関連産業で大失業が出るのは明らかなわけで、破綻して借金が「チャラになってしまう」と税金を投じた責任がある、という政府の思考はともかく。


破綻にせよ、リストラしての再生にせよ、「約半分」の人が職を失うことを思うと、今後の景気にはとてつもない暗雲が垂れこめて見える。

ここからが100年に一度なのだと思う。

一時職を失う人が、再び何がしかの業に就き、正常な生産活動やサービス業務につけるまで、事態は収束しない。
都会でそれを吸収し切るのは直感的に厳しいと思う。
田舎とか、途上国とか、はたまた都会なら介護とか福祉とか安全とか。


力技で政府予算で「新産業」を打ち立てる、というのはオバマ氏のビジョンだが、歴史上「国の意思」でそれがやれたのは戦争くらいではないか。

内燃機関」が受けた産業革命があったから「自動車産業」が誕生した。

まあ社会の要請、だったと言える。


環境保護や、ニューエネルギー産業はゆるゆると社会に浸透しているが、まだそれが革命的に望まれているとは到底言えない。
ここ数年は全体の景況感が持ち上がる、ということはないと思う。
日本も同様だろう。


日本のほうが(横やりがなければ)少し自然回復は早いような気がするけれど。

GMが来週にも破産法申請、米紙報道 債権者交渉難航で


米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の破産処理がカウントダウンに入ってきた。
22日付の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、米政府が来週にも連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)適用を申請させる方向で準備していると報じた。
GMは21日、破産回避の条件である労務関係費削減で労組と暫定合意したが、債務の9割カットは債権者と合意するのは極めて困難な情勢だ。
最終期限の来月1日を待たずに、破綻(はたん)処理に踏み切るとの観測が強まっている。


 これまで154億ドルの公的支援を受けながら資金繰りが悪化しているGMが政府から追加支援を得るには、来月1日が提出期限の再建計画で2つのリストラを実現する必要がある。


 一つ目の労務関係費の圧縮をめぐっては、退職者向け医療保険基金に対する200億ドルにのぼるGMの拠出金の半分をGM株で充当し、負担を軽減するよう求めている。

 全米自動車労働組合(UAW)は21日、GMとの協議が暫定合意に達したと発表し、この関門はクリアしたもようだ。労組としては破産法が申請されれば、強制的に労働協約が改定されるため、破産回避に協力する方が得策と判断したとみられる。


 だが、2つ目の条件である270億ドルの無担保社債の株式化による債権カットは難題だ。今月26日までに90%の債権者から同意を得なければならないが、債権者の多くが株式化を拒否しているという。