藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ヒタヒタ。


不気味に忍び寄る闇のように、破たんが迫っている。
オチは「国債ぜんぶチャラにしてお終い」ということなのかもしれないが、国の信用がなくなり、しばらくは相手にされなくなるのは間違いなかろう。
けれどさらにそのオチは、「日本国債は外国がほとんど保有しない」ので割を食うのは郵貯や銀行、つまり日本国民だけ、ということのようである。


犯罪は大きいほど裁かれない、というがこういう政治がらみの失策というのは「判定がつかない」ことが最大の特徴である。
というか、世の中のほとんどのことは「こんな風に」展開していると思った方がいい。
明らかに白黒がつくものというのは、実はあまり多くないのである。
恐らく数十年後に「トンでもない失策」との評価が下されても、もう関係者はどこかに行ってしまい責任を問うことも難しいだろう。


「自己責任」とはここ二十年ほどでよく聞くようになった言葉だが、大船のかじ取りまで事故責任と言われては本末転倒である。
借金を減らし、年金も破たんせず、次世代にツケを残さない税制の在り方はどのようなものか、を抜本的に考えねばならない。
胆力と共に、知力が必要な時代であると思う。

国の借金残高、来年度末1000兆円目前に
国債と借入金、政府短期証券を合わせた「国の借金」(債務残高)が、2011年度末で997兆7098億円となって過去最悪を更新し、1000兆円の大台に迫る見通しであることが26日、財務省の試算で分かった。

 10年度末から54兆6036億円増え、国の財政悪化の深刻さが改めて浮き彫りになった。

 内訳は、普通国債が25兆2819億円増の667兆6278億円で、このうち赤字国債は26兆7860億円増の395兆6841億円で約6割を占める。一方、公共事業削減で、建設国債は1兆3212億円減の247兆1258億円となる見通しだ。

 借入金は1兆5801億円減の53兆4389億円。為替介入資金の借り入れの際などに発行する政府短期証券は、37兆5522億円増の153兆7617億円と見込んでいる。

(2011年1月26日22時05分 読売新聞)