藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

真の覇者はいるか。

中国が、そのユーザー数の数も背景に、勢力を拡大している。
日本参入に際して、「IME(日本語入力システム)」に注目している点も、これまでの海外勢とは視点が異なる。
自分もそう思う。
日本人が、まず使うには「IME」ありきなのである。

そして、ソフトバンク孫社長への問いかけが続く。

お金さえあれば出資はだれでもできる。成功するかどうかはお金ではなくオペレーションする経営陣で決まる。孫さんも出資先企業すべての役員会に出るのは難しいのではないか。本当にシナジー効果があるのかどうか。

日本と金メダル。

日本と海外、それに特にIT分野についての提言には面白いものがある。

「日本の基礎研究はしっかりしている。戦後50年で蓄積したものがある。中国は簡単には追いつけないが、発想は中国人の方が豊かだ。問題は日本の教育の仕組みではないか。日本の小学校に通う自分の子供の運動会では、みんなそろって金メダルをもらっている。それでは子供の個性が失われる。中国では1番にならなければ金メダルをもらえない」

今、日本が、国内から「突出した技術」を求めたいのであれば、今のインセンティヴの仕組みは変わる必要があるのかもしれない。
「トータルで調和」をねらうのと、「ともかく尖がったものを」とを狙うのでは、ずい分戦略も変わってくるだろうと思う。

日本に住む我われが、本当に「唯一の金メダル」をもらいたのか否か。
ひょっとしたら日本人はそんな「唯一」を求めていないのではないか、と思うほどに我を出さないことも多い。
これは自己主張とか、アピールとかいうものとは別の問題だと思う。

私見で言えば、「今の日本の基礎技術」を持ちつつ、"個性を伸ばす仕組み"がいかに作れるかだろうと思う。
数学も、物理化学も、文学も、"異端"をどう扱い、"「その種」を枯らさないようにするか"というインキュベーションの部分がもっとも現実的な施策ではないだろうか。

もう明日からにも、問題は起こっている。
いま第一に必要なことは「スピード」なのだ。