藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

これからが本番。

yomiuri onlineより
自治体の財源でもある古紙が無断で持ち去られているという。
古紙に盗品かどうかの目印があるわけもなく、業を煮やした自治体がGPS装置を仕込んで追跡に当たるという話。
自分は、いずれ「あらゆる物」とか「紙幣」にこの追跡装置が付くと思う。
結局、食物のトレーサビリティであれ、武器であれ、精密機械であれ、はたまた「お金」であれ、早晩、もう「国家に知られない取引」というのは姿を消すであろう。

そうした時に、国家権力の力を嘆くのか、「さらにその先」の自主的な管理の仕方、があるのかは次の世代の課題になるだろうと思う。

ITの網が、2010年から、いよいよ自分たちの生活の中に入り始めた。
ここ十年でGPSも含めた我々のIT環境の細やかさ、は一変するだろう。

規制が問題にはなりがちな導入段階だけれど、「その後の利便社会」の恩恵も相当なものがあるに違いない。
我われが、「未来の技術や利便性」に対して、どれだけ前向きに、また挑戦的にいられるのか、というのがこれからのイノベーションへの態度ではないだろうか。

古紙持ち去り許すな…自治体が「GPS追跡」
自治体が回収し売却益が財源にもなる古紙の持ち去りが横行している。
 頭を悩ませる自治体と、古紙問屋の団体が協力し、全地球測位システム(GPS)による追跡調査に乗り出す動きが全国に広がりつつある。最終的に中国などへ流れているとみられる古紙の持ち去りにストップはかかるのか――。
 19日午前7時頃。相模原市のごみ集積所
近くに止めた車の中で、市職員2人が息を潜めていた。視線の先には、古紙の束。その中に手のひらサイズのGPS端末(約1万円)が仕込んである。不審なトラックが現れたのは午前9時過ぎ。過去に持ち去りをした男が運転していたのと同じ車だった。張り込みに気付いたのか、そのまま立ち去った。この日は空振りだったが、今月1、2日のGPS調査では東京都八王子市の古紙問屋に持ち込まれたことを突き止めた。
 相模原市は20日、この問屋に不正持ち去りの古紙を買わないよう要請した。市が回収した古紙類の売却益は年に約3億円。市は条例で資源ごみを自治体の所有物とし、持ち去りを禁じているが、古紙持ち去りの被害は推計で年約3000万円にのぼる。都リサイクル事業協会は都内の古新聞の持ち去り被害を約15億円(2009年度)と推計している。
 相模原市は、職員が現場を押さえ、注意しても被害が収まらないため、不正な古紙が持ち込まれる先を特定し、流通ルートそのものを遮断しようと、今月からGPS調査を始めた。
 GPS調査は、名古屋リサイクル協同組合が昨年9月に全国に先駆けて始めた。これまで約130回の調査を実施し、三重県鈴鹿市を拠点とする南米系のグループが大阪、京都府の問屋に持ち込んでいたことを突き止め、問屋には買い取らないよう申し入れた。
 東京都西東京市や埼玉県松伏町も今年6月からGPS調査を開始し、持ち込み先を特定。いずれも同県八潮市の古紙問屋で、相模原市から持ち込まれた八王子市の問屋と同じ系列だった。
 この2か所の問屋で月約2500トンを回収し、中国と取引のある商社に売却しているといい、八潮市の問屋を経営する男性は「初めて持ち込んできた客には違反行為はしないという宣誓書に署名させている。不正と分かれば買わないが、見分けはつかない」と話した。
 背景には、紙不足で古紙の需要が高い中国の存在がある。回収された古紙全体の2割は海外へ売却され、その8割が中国向けという。