藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

ローカーボダイエットその後。

高度成長期が終わり、ここ数十年でダイエットもずい分様変わりした。
自分も二十代のころは、ジョギングやスポーツジムが流行りで、今はどうも長距離のマラソンが注目されいてるようである。

どうように、現代人のダイエットの対象も「カロリー制限」からその「摂る栄養分の内容」に代わってきているようで、ひと昔前のダイエット論からはずい分と様相を異にしている。

特に最近は「筋力トレーニング」による代謝の活性化を組み合わせるのがスタンダードらしく、以前のように「ひたすら摂取カロリーを抑えればよい」という風潮は目に見えてなくなってきたようである。

本記事ではいわゆる「ケトン体」について、活性を促し、これまでの消費回路とは違う道筋を志向するものである。
たんなる「炭水化物抜き」とか「脂肪抜き」などとは違い、ダイエット論もずい分と論理的に、そして一般人にも分かりやすくなってきている。

ダイエットというよりも、老化防止、健康維持のための方法論が重なってきているようで、「ただ痩せたい」ということではなく"健康な体のサイクルを探る"ということがいよいよ話題になってきているのではないだろうか。

未だに食事の花をしていると「カロリー論」をメインにする人もいるけれど、一度「糖分について」の話をぜひ聞いてもらい、話題の焦点を共有したいものだと思う。
健康+ダイエットという、なかなか旬の話題なのである。

糖質制限ダイエットで健康的にやせる

* ケトジェニックダイエットって何?

ダイエットにもはやりがあるようで、最近よく耳にするのが「糖質制限ダイエット」。私の周囲の40〜50代の男性の中で、この方法に挑戦して10キロ以上減量したという人が何人かいます。
糖質制限ダイエット」の決定版ともいえる「ケトジェニックダイエット」の権威、順天堂大学大学院の白澤卓二教授の話を聞く機会がありました。
このダイエットで大切になるのが、ケトン体という物質。「からだをケトン体質にすることで、簡単にダイエットができる」と白澤教授は強調します。
ケトン体とは何なのでしょう?
弱火でゆっくり焼いたステーキ赤身のステーキ肉。ニュージーランド牧草牛の赤身肉は低カロリーで低脂肪。「糖質制限ダイエット」の主役だ
ローストビーフには野菜を添えて
肝臓で脂肪酸から作られる物質の総称だそうです。私たちが活動する際、通常肝臓にあるブドウ糖(グリコーゲン)しか使っていません。パンやラーメン、パスタにご飯など、現代人は炭水化物をたくさん取っているので、常にブドウ糖がエネルギー源になっているのです。
本当は、ブドウ糖以外にもエネルギーになるものを私たちのからだは持っているのです。それが、脂肪を分解してエネルギーに変える「ケトン体」という物質。「糖質制限ダイエット」では、日常生活でこのケトン体を上手に使えるように、体質を改善するのです。
食後約13時間で体内のブドウ糖が枯渇するので、ケトン体回路が働き始めるのは、その後4〜5時間たってから。炭水化物を極端に減らした時にケトン体が合成されるため、このダイエットを始めて2週間は、炭水化物は取らないというのが基本だそうです。
「面倒なカロリー計算もいらない、今日のランチからでも手軽に取りかかれる、ランチの後も眠くならない、運動しなくても体重が減っていく、リバウンドしない、そして、こうして食生活やライフスタイルを変えることで、長寿遺伝子がスイッチオンするので、アンチエイジング効果もある。いいことずくめなのですよ」と、白澤教授。
糖質制限ダイエット」の食べ方の基本は、「朝食は野菜ジュースを飲む」「精製されたものは食べない」「人工のものは食べない」「糖質が高いといっても根菜やいも類、発酵食はNGではない」など。
白澤式ケトン食の大切なエネルギー源はたんぱく質。特に、脂の少ない牛肉や豚肉の赤身の部分を選ぶのがいいそうです。
一例を挙げれば、緑の草を食べて育ったニュージーランドの牧草牛の赤身肉は、穀物で育った和牛の肉と比べると、カロリーは62%、脂肪は40%で、さらに、血液をさらさらにするオメガ3脂肪酸が豊富に含まれているとの結果が報告されています。
肉のたんぱく質は肝臓で代謝されてアルブミンという物質になるのですが、この物質にはアンチエイジング効果があることもわかっているといいます。
ナグモクリニック総院長の南雲吉則先生も、同クリニックのアンチエイジング・機能性医学外来医長の斎藤糧三先生も、このダイエットの実践者。確かに、スマートです。服部栄養専門学校校長の服部幸應先生は、「これから始めます。皆さん、結果を楽しみに」と言っていました。
いいことずくめの「糖質制限ダイエット」ですが、落とし穴はないのでしょうか。
というのも、女性の友人の中には、「最初の1週間は減量に成功したけれど、そのあとリバウンドした」「体調が悪くなった」などの失敗例を多く聞くのです。
白澤教授に質問をぶつけてみました。教授いわく、「女性は男性と比べて、筋肉が少なく皮下脂肪が多いので、それを維持するためにも糖質を好む傾向があります。だから、ちょっと難しい面があるかもしれませんね」。
どんなダイエット法も、メリットとデメリットの両面があります。体質改善をしようとダイエットに取り組んで、結局体調を崩してしまっては元も子もないということでしょう。とはいえ、白いご飯が大好きで炭水化物中毒気味の私としては、ちょっぴり反省。「糖質制限ダイエット」のよいところは、積極的に取り入れていきたいと思っています。