藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

自分が自分を上げてゆく。


仕事は「できる人のところに」集まるとよく言う。
先日嫌なものに近づく力という話を書いたけれど、それに似たような話。
(どうも共感する人も結構いるようで、ブログを書いていての報酬ってこういことなんだ、と思ったりする。)

どうでもいい仕事とか、つまり誰でもできるだろう仕事ならば流れに任せておいてもいいけれど「ここ一番」と気合の入った話というのは誰にでも任せられるものではない。
そういう時にこそ「あいつ」に頼みたいのである。

だから仕事ができるやつというのは人気者である。
みんなが「ここぞ」ということには彼らに頼みに来るから。
その脇で「特に何も頼まれていませんが」という彼は、ちょっと気を付けた方がいいかもしれない。
「頼みにくい人」になっている可能性があるから。

「量が質に転嫁する」という表現がある。
こういうことが人間にも起きる。
事務的なことでも、隙なくスピーディにこなし、依頼された以上に務めていると、ある日「えっ!」というようなレベルの高い仕事に出会ったりする。
誰かが「あいつにやってもらおう」と思ったのである。

したがって「責任のある仕事をやらせてください」と言ったなら要注意。
ひょっとしたら、そういう仕事は頼めないな、と思われている可能性があるから。
雑巾がけを厭わない人、手を抜かない人はいつまでもそれをしていない。
程なくグループのリーダになったり後輩を任されたりするものである。

雑巾がけレベルでも、グループの長でも、さらにその上のリーダーになっても、常に真面目に向き合っていれば、自分の能力の限界まで、仕事のレベルは上がってゆくのに違いない。
その限界が、またさらに上がったりもするだろう。
逆に急にレベルが飛躍して上がっても、それは長くは続かない。
一発逆転って実はあまりない。
自然とはつくづく飛躍しないものだと思う。