藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

監視の力。


NECが顔認証のAI監視システムを世界100都市に展開するという。

他方、警察関係に詳しい知人に聞いたら、交通網を自動車ナンバーで監視する「Nシステム」というのは、いつどのような時に「捜査に使われるのか」というのは明らかにされていないのだという。
裁判でも見解が分かれているらしい。

つまり「監視権力」というのは今はまだ運用が固まっていないということだ。

すでに建物の入り口で、顔認証で施錠や解鍵をするものは出てきているし、いずれこうした認証装置が巷に溢れる日は遠くないだろう。

そうなってくると一般市民としてはやはり「思想とか宗教」などの過ぎた監視が気にかかる。

少なくとも市民のデモなどの兆候とか集会の様子は、規制側に筒抜けになるだろう。
警察とか行政とか税務署とか、監視をする主体はいろんな機関や事業者になると思うが、IT化が進んで収斂するほどに「認識情報の使い方」は濫用すれば恐ろしいものになる。

こういったものが"閾値"を超えるのはその管理コストが、劇的に廉価になった時だ。
IoTってまさにそのことだと思う。

総センサー社会が、夢のものではなくなりつつあるから「負の力」についてもよく考えたいと思うのだ。

NEC社長、AI活用した監視システム「100都市に導入」

 NECの新野隆社長は21日、日本経済新聞の取材に応じ、「顔認証など人工知能(AI)を使った複合的な監視システムを数年以内に100都市に導入したい」と述べた。また、AIを活用したセキュリティーの新システムも年度内に発売する。同社はAI関連事業で2020年度までの5カ年で累計2500億円の売り上げを目指す。

 現在、アルゼンチンのティグレ市やニュージーランドウェリントン市など4都市で導入している都市監視システムの導入を増やす。顔認証や行動検知のシステムで不審な動きを発見し、犯罪防止につなげる。行動検知はAIが犯罪のパターンを学習するため、「導入都市が増えれば増えるほど精度が高まる」(新野社長)。実際にティグレ市ではシステム導入後、車両の盗難が80%減ったという。

 AIを活用した自己学習型のサイバー防御の新システムも年度内に発売する。企業や自治体などの導入を見込む。