藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

組織の核心。

日経コラムより樋口会長の表現から。
人材は「五つの分類」ができるという。

1.「人財」…本当に会社のため、会社をよくするため、部下を成長させるため、を常に考えている度量・力量・器量が備わった会社になくてはならない人。
2.会社に必要な「人材」
3.給料に見合う仕事をする「人剤」
4.命令された範疇(はんちゅう)のことしかやらない「人在」
5.会社にただぶら下がっている「人罪」の5種類に分け…
(後略)

言い得て妙だ。
人財、人材、人剤、人在、人罪。
それぞれの感じに絶妙の意味が見て取れる。
樋口さんが「人」というものにどれほど悩み、考えたのかが偲ばれるフレーズである。

パレートの法則よろしく、本当の「財」と言えるような存在をどれだけ増やすか?ということそのものが経営者の使命に他ならない。

この一文だけを読んで、改めて自分自身を反省しきり。
吉田松陰も、松下幸之助も、樋口さんも。
皆いうことの核心は同じなのに、自分たちはそのメッセージをどこかで受け流してしまっている。

いつ、それを自分のものにできるのかで将来が決まるのだろう。

人財育成 元警察庁長官 漆間巌
2016/12/13付
 先月、大和ハウス工業東京本社2階大ホールで、「転換期のいま、人財育成は吉田松陰に学べ」と題する石橋信夫記念館文化フォーラム第9回が開催された。同社の顧問をしているのに、このフォーラムの存在を大学時代の友人から聞くまで知らなかった。友人の話に興味を覚え、平成23年から毎年「受講証」を取得し、多彩なパネリストの意見に耳を傾けてきた。

 今回は、歴史学者磯田道史氏、松蔭大学客員教授長谷川勤氏、萩博物館特別学芸員一坂太郎氏、女優の佐久間良子さんの4人がパネリスト。主催者を代表して樋口武男会長が、「親思う心にまさる親心」という吉田松陰の辞世の句の一部を引用するなどして冒頭挨拶。パネリストの主張を上手に引き出す磯田氏の的確かつ軽妙な司会と、書家相田みつをさんの「こんな顔で」(山田寺の仏頭によせて)という詩の佐久間さんによる全編朗読というサプライズとが相俟(あいま)って、大変盛り上がったフォーラムであった。

 樋口会長の講演等を取り纏(まと)めた「創業者精神の継承」と題する小冊子がある。その中で、社員を、本当に会社のため、会社をよくするため、部下を成長させるため、を常に考えている度量・力量・器量が備わった会社になくてはならない人財、会社に必要な人材、給料に見合う仕事をする人剤、命令された範疇(はんちゅう)のことしかやらない人在と会社にただぶら下がっている人罪の5種類に分け、企業経営の根幹は人財育成と断じている。100年以上の歴史を誇るゼネコンでも為し得ていない連結売上高3兆円を創業60年で達成し、創業者の遺(のこ)した夢、10兆円の企業群実現を追い求める経営者の姿勢がこのフォーラムの基礎にある。