藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

いろんな今更ビジネス。

*[ウェブ進化論]後払い。
日経MJより。
ネットが普及して「後払い」が人気だという。
「NP後払い」なんて会社はやっていけるのか?と思っていたらとんだ勘違いをしておりました。
今までの先払いやクレジット決済に潜む微妙な不安感が払拭されて好評だという。
こんな「あったりまえ」とも思えることも技術革新とともに十分ビジネスになる時代。
だから発想は続いて「なんでも後払い」はどうか。となる。
クレジットカードはなんの新味もないビジネスだけれど、「ネット上だからこそ」改めて必要になる「これまでのビジネス」がありそうだ。
 
なんでもアナログ…とかなんでも対面…とか。
改めて自分たちが「今欲しいもの」を点検してみると意外なチャンスがあるかもしれない。
キーワードはどうも"安心"にありそうだが…
 
  ECは「開けてから決済」 初めて利用でも安心 
 

段ボールから取り出したワンピを着るとサイズ違いであった――。電子商取引(EC)での買い物は手軽で便利な半面、試着ができずに商品が届くまで確認ができないという弱点もあった。これを解決する手段として登場したのが「後払い」の決済だ。品物を受け取って内容を確認した上で、後日コンビニなどで現金払いができる。利用者数も年々増加中。代金引換やクレジットカード払いとは違う「安心」を求める声が、そこにはある。
 
決済サービスを提供するスタートアップのネットプロテクションズ(東京・千代田)が展開する「NP後払い」はECで注文した商品と一緒に支払伝票が届く。伝票をコンビニや郵便局に持ち込むことで支払いができる。代金を支払う前であれば、返品を届け出て、所定の住所に商品を返送するだけでいい。

 
    NP後払いはファッションや食品、ギフトなどの各社ECサイトで利用ができる   
「商品を手にとって、確認したあとに支払える安心感がありますよね」。後払いサービスを使った通販を楽しむ30代の女性は話す。買い物はしたいが、実店舗に行く時間がない。だがECだと画面上の表示と色味やサイズ感が異なる商品が届くこともある。代金引換や銀行振り込み、クレジットカード決済などを利用すると、いちいち代金を取り戻す面倒な手続きをする必要があった。
 
利用者の40代女性は「初めて利用する会社や聞いたことがない業者は後払いを利用する」という。実物を手に取れない、というこれまでのECの弱点を克服できるサービスだ。また、代引きでは使えない「宅配ボックスが利用できる」という理由で後払いを積極的に使うというユーザーもいた。
 
ネットプロテクションズは2002年に後払い決済を国内に導入し、現在4万社以上のECサイトで活用できる。18年度はのべ4300万人が利用し、合計2500億円を決済した。前の年度から1000万人増えた。「EC市場の成長にあわせて利用できる店舗が増えてきたのが要因」(広報担当者)という。
 

クレジットカードの分析サイトを運営するTIプランニング(東京・新宿)の試算によると後払いの市場規模は、15年の約4000億円から毎年120%の成長率を維持し、20年には7000億円を超える市場規模になるという。
 
後払いサービスは、学生や主婦などのクレジットカードを持ちにくい層が活用する例が多い。そこで登場したのが人工知能(AI)を使った限度額の判断だ。
 
伊藤忠商事などが出資するペイディー(東京・港)は、購入額が限度を超えているとAIが判断した場合は受け付けを拒否する。対応するのは、旅行予約サイトなど約70万サイトだ。
 
高級ブランド品など換金性が高い商品の購入では審査を厳しくしているほか、支払いが遅れた会員は限度額を引き下げる。同社の広報担当者によると、「購入時に入力する電話番号などから過去の支払い事故がないかの確認もできる」という。
 
キャッシュレス化の進展で、手間が多い現金を使う機会は減っているように感じる。一方で、ECでほしい商品を確実に手に入れる手段としては現金を使った後払い決済に根強い支持が集まる。「安心」を求める活用例が増えそうだ。
 
(矢野摂士)