*[ウェブ進化論]作り物ではなく。
youtubeで福祉関係の動画を見ていて、その質と量に驚いた。
例えば介護施設の日常の仕事を細かく紹介したり、また「介護を受ける人」の視点から撮影されたものや、病気や障害のある人の日常やリハビリの様子、具体的な向上の方法を詳しく専門家が解説しているものもたくさんある。
思えばこれまでテレビや新聞などの番組は、プロデューサーがいて"ある意図"のもとに膨大な時間をかけて作り込まれていたわけで、決して「発信者=プロデューサ」ではなかった。
これが限りなく同一になることで、これまでは「ほぼ埋もれていた出来事」が一気に湧き上がってきているのだ。
(話は違うが、介護の現場では案外技術交流が少なく、みな自己流で作業していたりするのだが、youtubeのおかげで「技術共有」が格段に進むと思う)
ノーマライゼーション(ハンディがある人が普通に暮らせる社会)とは言うが、自分たちが知っている知識は、必要を感じている人のごく一部でしかないということがよく分かる。
医療にしても、患者の立場から何もかもが発信されるということもなかった。
本人の意思の尊重、とは言うけれど自分以外の情報が得られる機会もわずかだったと思う。
病気の立場からして欲しいことや、自分の心理状態などを発信し、何よりもそれを共有できることで、安心できる。
「これまでの番組」と「これからの発信」は全く別物になると思うが、圧倒的な数の違いで「真実」はこれからの発信の側に傾くのに違いない。
これまで報道されなかった戦争とか政治とか、規制とかがどんどん露わになってくる世の中になるだろう。
既存メディアは革命に晒されるのではないだろうか。