藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

契約の本質(1)

*[ウェブ進化論]最初に言っておく、ということ。
この年にして、最近ようやく「何か新しいことをする時には、事前に色々と取り決めをしておいたほうがいいなぁ」と実感するようになった。
大丈夫か俺。
そしてそういうこと一つひとつが実は「契約」なのだと気がついた。
よく弁護士から聞かされるあれだ。
相手が友人であれ恋人であれ家族であれ、もちろん取引先であれ。
特に「お金が絡むやり取り」なら、自分たちは少しは緊張感を持って臨むものだ。
けれど家族とか友達とのやり取りで「合意事項は契約である」意識することはなかった。
会社同士の契約なら、その書面には「万一の不履行の際は」とか「免責されるものは」とか何より「本契約はAとBとの取引条件を定めるものである」なんて、そもそもの目的が必ず最初に謳われているのが当たり前だ。
日常の約束事には、書面があることすら滅多にないだろう。
それはともかく。
 
何か新しいことを始める時や、依頼事項のやり取りには「事前に、将来起こりうる展開と対応をきちんと説明しておくかどうか」がその後のコミュニケーションにとても大きく影響する。
新しい事業を始める時に人を誘うとか、誰かから出資を受けるとかお金を借りるとか。
そんな時には可能な限りの想像力を働かせて「これから起きるいいことや良くないこと」を考え、それについて予め話しておくのが"推進のためのコツ"である。
自分たちはとかく「こんなに楽しいことをしよう」という良い面ばかりを話し合い、うまくいかない時に愕然として立ち往生する、というようなことはよくある話である。
(つづく)