*[ウェブ進化論]脱・鎖。
過去の戦争の話を聞いても、また植民地支配の話を聞いても、気の毒なのは「強制労働」のことだ。
お国のために、と思えた人はまだいいけれど産業革命の労働者だって、その後のホワイトカラーと言われる人たちだって、実は「支配的な労働」に縛られていたと思う。
そして現代の人たちだって、実は大方がそうではないだろうか。
少なからぬ人たちが「自分は今の仕事を好きでやっている」と思えている(あるいはそう思い込んでいる)のがこれまでのマジョリティだったのだ。
そしてそんな常識が、かなりの勢いで崩れつつある。
「ぶっちゃけ、そんな仕事でお金もらいたくないですよ!」という若手世代の声なき声が広がり始めている。
自給自足でもない限り、今の世の中は大なり小なり「サプライチェーン」につながっている。
つまり自分の仕事だけでは何一つ完結しないのが現代だ。
そんな「鎖の輪の一つ」を作り続ける仕事は、考えてみればかなり特殊だし結果も見えにくい。
そして特に先進国では全体的に「そうした分業の一員」でいることを選ばない人たちが今後、どんどん増えてくると思っている。
そしてそんな仕事をどんどんAIが掬って取り込んでくれれば有難いことだし、どちらかというとサプライチェーンの部品でいる人間よりも「自分なりの仕事をする」という方が自然なのではないだろうか。
これからはそんな「やりたいことをする」ことが普通になるのではないだろうか。