藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

人生のバランスシート

企業の経営相談を受けると、必ず出てくる帳簿の話。


法律事務所でも「債務の整理」案件は断トツに数が多く、社会の深刻な様子を映している。


債務整理に必須なのが「貸借対照表」と「損益計算書」「資金繰り表」。

静的な財産の状態(B/S)と、企業の成績(P/L)、血液の流れ(キャッシュフロー)の把握は欠かせない。


このほかにも、業種により「在庫の状況」や「人件費の割合(分配率)」ROA、ROIなど、いろいろな「診断項目」がある。


正に会社の「健康診断」。


少し肥満気味(在庫の回転が悪い)とか、
栄養不足(自己資本不足)、
貧血気味(キャッシュ足らず)など、
人の体と同じである。


三種類の表を眺めていると、その会社の
「今」の(財産)状態。
「今年」の成績。
「米びつ(キャッシュ)」の様子が見えてくる。

人生のバランスシート。

個人の「財務状況」で財務諸表を作るのも面白い。が、

「人生」を反映させたらどんな感じだろうか。

銭カネでなく。


などとせん無いことがふと浮かぶ。


貸借対照表
左側は資産。
上から、流動資産→固定資産へと続く。


人生の資産項目。
・知恵
・友人関係
・家族
・仕事のスキル
・知識
・趣味
・人生哲学
・教訓、とかか。


右側は資本と負債。


負債は何か。
・欠点
・憎悪
・失敗?
・後悔
・トラウマ
・罪
・ウソ

それを左右に配置してみたら、何か面白いことにならないか。


損益計算書(P/L)

一定期間の成績簿。


40代のP/L。


10年間で売上げと経費と、利益。(この場合「税金」は何だろうか)
赤字か、黒字か。

幸せと不幸せのはなし

決算。


月次、年次、10年次、そいで臨終か。


自分のバランスシートはちゃんとバランスしているのか。


幸せと不幸せ、人生では等量に現れる、とはよく耳にする風聞だが、どうか。


もっと色んなバランスシート。

あの友人との付き合いは、バランスしていたろうか。
ずい分借りが多い、とか。


恋人どうしのバランスシート。
なぜ破綻したのだろう、とか。



親子、夫婦のバランスシート。



きちんと簿記して〆てみたいものだなぁ。


自分のを見るのはとても怖いが。