藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

60代に何かが。

60代の男性が起こす暴力行為が増えているという。
60歳といえば団塊のど真ん中。
戦後の、しかも初めての「横並び世代」の心境はどんなものだろうか。
初めての敗戦、初めての文明化に際して、日本はそれこそ総動員で「一気に」経済的繁栄を推し進めてきた。
団塊の世代の人たちが、そんな高度経済成長の「最後尾」を担った人たちである。


そして、それ以降の今50代以下、はいわゆる「へたれ世代」であり、戦争の傷跡の感覚もとても薄い。
そして、ちょうどその団塊の世代から「核家族化」とか「無関心」そして現在の「無縁」へと人間関係はどんどん希薄化してきた。
そんな境目にいた団塊の世代は、象徴的に自らのアイデンティティを求めている、というのはうがった見方だろうか。


昔の村社会がいいところばかりだった、とも思わないけれど防犯・防災グッズを用意し、家には厳重な鍵をかけ、街角にはあまねく監視カメラを設置するような社会は、もうずい分長い時間をかけて歪んで来ている部分があると思う。
戦後66年かけて変化してきたものが、ことしから逆に向けて「歪み戻り」するのではないだろうか。
ヘタレ世代の自分たちも、自分の拠り所(在り処かな)を示していかねばならないと思う。

キレる60代、JR駅員らへの暴力最多
JR東日本八王子支社管内で昨年度、駅員などへの暴力行為が53件発生したことが、同支社のまとめで分かった。


過去5年間で最多だった前年度よりも8件減ったが、3年連続で50件を超えた。

まとめによると、加害者は60歳代が15人と最多で、50歳代が11人、30歳代が9人などと続いた。全体の約7割が飲酒していた。女性加害者は1人だった。発生時間別では午後10時〜午前0時台が16件と最も多く、午後7〜9時台の12件、午前1時台〜終電の8件と合わせて、夜間・深夜帯の発生が7割近くを占めた。

昨年11月には、車掌が特急の車内で60歳代の男性客に切符の確認を求めたところ、突然腹部を殴られた。車掌は腹部に全治2週間の打撲傷を負った。このほか、乗客同士のトラブルを仲裁した駅員が、顔を殴られたこともあったという。

同支社は「暴力は犯罪で、許容できない。件数は高止まりの傾向にあり、被害届を警察に出すなど毅然(きぜん)とした態度で対応したい」としている。車内や駅にポスターを掲示し、乗客の啓発に努める方針。

(2011年4月24日11時17分 読売新聞)