藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

まずい水、も今は昔。


もうここ数十年(むしろ昔ほど)。
琵琶湖を水源にする大阪府の水は「カルキ臭」が強くまずい水の代表だといわれてきた。
というか自分がその土地に暮らしていて、「我われの住む町の水は非常にまずい」と常に聞かされて来ていたと言っていい。


どこか「発展する街の代償」といったニュアンスも強く、けれど少々風味がなくとも「強く消毒されている安全な水」なのだから有り難くいただくように、といった風潮の「大阪の水」であった。
そうして二十余年。


大阪市の販売する水道水が"モンドセレクション金賞"を受けたという。
自分は二十数年前、東京に暮らし始めたが、東京で食事をするにつれ、とくに都市部の「水のまずさ」は大阪をしのいでいたと思う。
新宿区あたりの飲食店で飲む水道水は、正に「塩素臭」が蔓延していて、定食に供されている味噌汁の水が、「味噌が溶けているにもかかわらず」非常に金属ぽくて閉口したことは、今も記憶に残っている。


それから幾星霜。
関西の水道水が、さまざまな努力を続けて「綺麗に、美味しく」なっている噂は耳にしていた。
がベルギーのコンクールで賞をもらうほど、となればその「努力の過程」は誉められてしかるべきだと思う。
なにせ「まずい日本の水代表」がトップに躍り出たのである。
こんなときくらいは、素直に評価すべて気ではないだろうか。

大阪市の水道水、モンドセレクション金賞
大阪市の水道水が国際的な賞を受賞? うそやろ」「ほんまや!」――。


 大阪市が2007年から販売するペットボトル入り水道水「ほんまや」が、欧州の品評会「モンドセレクション」のビール、水、ソフトドリンク部門で金賞に輝いた。市が23日、発表した。同賞はベルギー政府とEC(欧州共同体、当時)が1961年、共同で創設した。24日に市のパリ事務所長がベルギーで開かれる授賞式に出席する。


市によると、活性炭で水道水の残留塩素を除いた「ほんまや」はまろやかな味が特徴で、国内の約20自治体がペットボトル入り水道水を販売しているが、同賞の受賞は初めてという。