藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

本当にマルチ。

よく「私は文科系で」などという。(不思議に理科系の人が「私は理科系で」というのはあまり耳にしない)
ハナから、数式とか化学式は受け付けません、というようなニュアンス。
実はこれは×。

どちらも、やります。

という精神は非常に重要。
この年にして強く感じることである。
(片方だけなら誰でやる)

「私は、技術の担当なので、営業のことは・・・」とはよく耳にするフレーズである。
これも×。
誰しも自分の専攻分野とか、職務での専門性を持っている。
キャリアを積めば積むほどそうした「色」が出てくるのは当然だし、それが特徴にもなってくる。
良い感じの「いぶし銀」的な仕事のスタイルを身につけるのは、社会人の一つの目標でもあると思う。

反対をあえて見てみること。

そして一方。
どんどん「硬直化」も起きる。
ステレオタイプ
モノ作りの職人さんに、マーケティングの話はともかく、金融戦略の話を持ちかけてもあまり反応はよくない。
営業マンに技術や物理化学の専門的な話をしても同様である。
お医者さんは、概して経営には疎いことが多い。

みな、専門性と反対の物はあまり追いかけていないのである。
そこが狙い目なのだ。

できるだけ、意識して「自分の特性の裏側」を見てみる。

そして、基礎的なことでいいから「そちら側のこと」を学ぶ。
自身のキャリアが特徴的な人ほど、思わぬ効果があるようなのだ。

最近ピアノを始めた友人が、「日ごろの"凝り固まった"思考の切り替え」に非常に役に立つ、と言う。
また数年前に上場した別の知り合いは「料理」を始めたという。
こちらは、「まったく他意のない世界に没頭する」というところがすっきりするのだそうだ。

一つのキャリアを身につけて、「あるところ」までいったらまた独特の方法で次を目指す。
達人たちはそんな風に緩急をつけて、工夫しているのではないだろうか。