藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

脳の支配

よく禁煙や禁酒が話題に上るが、自分の経験からしてもそれは「脳の仕業」であると思う。
理化学研の研究結果によると、「禁煙の時間とは無関係」という。

つまり。
すべては「心の仕業」だったのかもしれない。
煙草を吸いたい、とか。
酒を飲みたい。とか。
休憩したい。とか。
休みたい。とか。
そうした衝動の多くは「脳の支配」により、経験的にもたらされているらしい、という話。

そして、我われ人間の性質がそのようなものだとわかれば、逆自分たちの行動を「脳を使って」コントロールすることもできるのではないか。
大量の書物の読破とか、文書の作成とか。
あるいは新しい事業の提案とか。

そう言ったことも「ぜひやろう」と脳に指令することができれば、ずい分と我われの頭は前向きに動くようである。
できれば日々の愚痴を聞かせるのではなく、「こうなるに違いない」と自分たちの脳に話しかけるような日常が良いのではないかと思う。

ぜひ今年から自分で試してみたいと思うのである。
また結果は報告させていただきたい。

「たばこ吸いたい」脳の仕組み解明…理研
 「たばこを吸いたい」という欲求は、脳の二つの部位が連携して生じることを、理化学研究所分子イメージング科学研究センター(神戸市)などが突き止め、28日発表した。米科学アカデミー紀要(電子版)に近く掲載される。禁煙や薬物依存の新しい治療法開発などにつながりそうだ。
 たばこを吸う習慣がある旅客機の客室乗務員は、着陸が近付くと、飛行時間と無関係に喫煙の欲求が強まることが知られていたが、こうした現象が、脳のどのような仕組みで起きるのかは不明だった。

 同センターの林拓也・副チームリーダーらは、喫煙者10人に、▽すぐ喫煙できる▽4時間喫煙できない――という条件で他人が喫煙している映像を見せ、吸いたい気持ちの強さを点数化してもらった。さらに脳の活動の様子を、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で画像化して解析した。

 その結果、喫煙の欲求が強まると、こめかみの奥にある「眼窩(がんか)前頭皮質」が活性化。すぐ喫煙できる条件では、左前頭部にある「背外側前頭前野」も活性化したが、この部位に磁気を当てて働きを抑えると、こめかみの奥の活動も下がり、喫煙の欲求が抑えられたという。

 林さんは「左前頭部で『吸えそうだ』という状況判断を行い、こめかみの奥で『吸いたい』という欲求が湧き起こるのだろう。ニコチン依存の強さの評価や、他の薬物依存の研究にも役立つだろう」と話している。
(2013年1月29日 読売新聞)