藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

。本筋にもどろう。

文化系の大学卒、ということに殆ど意味がなくなっている現在、やらせ受験の発生は無理もない。
公共工事に頼る企業が、つい談合に染まってしまうのと何ら変わらず、すでに大学教育も「少子化モデル」に変わらねばならないことを示していると思う。

個人的には、どんどん大学に行く人が減り、高校卒で社会に出る人が増えればいいか?と自問すると、そうでもない。

ただ、これまでのような「四大卒」は本当に意味がなくなっていると思う。
例えば、何か一つ核心となるテーマを勉強し"相当レベル"まで習得してから卒業するとか。

門外漢は、ちょっとやそっとではそのレベルには会話さえ交わし難いくらいの専門性を持つ。学士とは本来そういうものではないか。

あるいは、文科系でももっと専門性を持たせる。
通り一遍の経済原論とか、憲法とか、簿記とかそんな程度ではなく、一般教養と専門のレベルをきちんと「セミプロレベル」に引き上げるくらいの意気込みが大学側には必要ではないだろうか。

それを「ともかく受けてくれ」とばかり、姉妹校の進学校に「受験勧誘」をしてしまったあたり、ミイラ取りが自己目的化した、としか言いようがない。
高校や予備校、そして大学自身が、「これからの教育」について再考し、新しい方針を立てねばならない時期に来ている。
就職率とか、内定率とか、上場企業の出身者などを誇るような姿勢こそが「本末転倒」であるということに皆が気付かねば、旧来の不毛な競争ばかりが続く。

「本筋の魅力」で学生を惹きつけなければ、学び舎の価値はない。
学校もこれまでの(高度成長期の)役割を終え、その真価を問われる時代になってきたのではないだろうか。

大産大、やらせ受験で偏差値かさ上げ 背景に私大二極化
 【阿久沢悦子】受験者数を確保し偏差値を上げようと、大阪産業大大阪府大東市)が、入学する意思のない系列高の生徒に大量に受験させていたことが発覚した。背景には、少子化で人気校と不人気校が二極化し、生き残るためなりふり構っていられない私立大の現状がある。
 大阪産業大は、2012年の推薦も含めたのべ志願者数は9274人。学部ごとの平均偏差値は40台で「成績中位の子が進学する大学」(予備校関係者)という位置づけだった。
 だがこの数字は、大学側が「演出」したものだった。志願者の24%にあたる2259人が、系列の大阪桐蔭高の受験生。同校は京大の50人をはじめ、国公立大に200人以上が合格する進学校だ。大学は受験料を無料にし、センター試験の点数だけで合否判定が受けられる入試の出願を促した。大学の議事録によると、偏差値の維持と受験者数確保が目的だった。
 大阪桐蔭からは2155人が合格したが、実際に入学したのはスポーツ推薦などの6人だけ。高校がホームページで公開する合格実績一覧にも、大産大合格2155人の記録はない。
 受験者数と偏差値を高めた当事者は、外からは見えぬ黒子となり、数字だけが一人歩きしていた。
 今回の事件を「他人事ではない」とみる私大関係者は多い。
 1979年から右肩上がりだった18歳人口は92年をピークに減少に転じ、2000年代後半には、大学定員と進学希望者が拮抗(きっこう)する「大学全入時代」に。大手予備校「河合塾」の企画広報部によると、国公立大と一部の有名私大を除き、ほとんどの大学で偏差値が低下傾向にあるという。
 ある私大関係者は「偏差値が下がると人気も下がり、負のスパイラルに陥る。そうならないためにはとにかく志願者数の確保。人気の指標として受験生にアピールできるし、受験生が多ければ合格ラインも下がらない」と打ち明ける。
 私大が積極的に進めたのが受験機会の複数化だ。2000年ごろから面接と小論文で合否が決まるAO入試や少科目入試が急増し、大学生の学力低下という弊害も生んだ。近年人気なのがセンター試験利用入試。受験生にとっては1度の試験で複数の出願が可能で、大学は独自に問題を作成しなくても大量の受験生を獲得できる。
 だが大産大は勝ち残りへの足がかりをつかめないでいた。一般入試の志願者数は1992年の2万2741人をピークに減り続け、2012年は5253人。元職員は「受験料収入も激減し、学部によっては定員割れの恐れもあった。一度そうなれば人気も急落し、負のスパイラルから抜け出せなくなる」。
 系列校生徒の水増し受験に加え、定員割れを避けるため、従来の指定校推薦のほか公募、クラブ、資格などの多彩な推薦で合格を早く出し、早めに定員を確保しようとした。09年度は定員の465人を大幅に超える655人の推薦入試合格者を出し、このうえ一般入試で合格者を出せば補助金を受けられない恐れがあった。入学意思のない付属高生に5千円で受験を依頼する「やらせ入試」にも手を染めた。
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 〈「危ない私立大学 残る私立大学」を書いたジャーナリスト木村誠さんの話〉 見せかけの志願者数を増やして人気があるように装う私大は他にもあるが、実態が見えにくい。大学は補助金で運営される公器である以上、入試方式ごとに合格者の何人が入学し卒業したか、しっかり公開すべきだ。大学の名前や偏差値だけで生徒を受験させて合格者数を競う一部の高校の体質も、不毛な競争に拍車をかけている。入試をシンプルにし、教育の質で競う大学が生き残る社会にならなければ人材が育たない。
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■付属校の校長解任
 入学意思のない付属高や系列の大阪桐蔭高の生徒に「やらせ受験」をさせていた大阪産業大が、両高校の校長を解任する人事を発令していたことがわかった。4月1日付。付属中・高の平岡伸一郎校長は法人本部事務局長付になり、後任は同校の大西陽太郎副校長。大阪桐蔭中・高校長は森山信一氏から現教頭の寺川国仁氏に代わる。大学の法人本部は「解任の理由は公表しない」としている。