藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

本当の楽しみ(1)

*[次の世代に]自由について考える。

コロナ騒動で「飲食」とか「外出」が少し制約を受けただけでも「あれほど息苦しい」ということに気づかされた。

自分に自由がない、つまり「自分で選べないこと」は、人という生物に実に大きなストレスをかけてしまう。

 

そんなことに気づいて日常を眺めてみれば、案外「自由でないこと」はたくさんある。

例えば義務教育。

小中高とあまり疑いなく、いやかなり「追い立てられる」ようにして受験目指して偏差値気にして。

自分もその理由を深くは考えなかったし、大人の誰からも教わらなかった。

 けれど「息苦しさ」だけはずっと感じていた。

大学に行っても「就職の序列」のようなものを気にしていた。

大企業こそがエリートだ、と思っていた。

 

社会に出ると自由なようだが、ホワイトカラーとか資格とか案外いろんな「ラベル」を誰もが気にしていた。

「好きな仕事」という軸よりも「収入の多寡」とか「安定」とか「見栄え」などが世間の空気を支配していたと思う。

そんな空気も、時代が変わってしまえばまるで霧が晴れたように景色が変わる。

まるで山の天気のようなものだ。

気をつけたいのはそんな天気が30年ほども続いたら、自分の貴重な時間が過ぎてしまうこと。 

自分の歳くらいになって「あっという間の50年だった」という人はとても多い。

若い人には、そんな言葉の中から何かを嗅ぎ取ってもらいたいと思う。

(つづく)