藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

安全の価値。

元より銃の携行は禁止され、国内での売買もない。
たまに銃がらみの事件はあるけれど、極めて少ない国。

自分たちは見過ごしているけれど、海外の人から見ればこの「安全性」は驚きに値するらしい。
日本が「世界一の安全国」と言われる最大の理由でもあるだろう。
政治にも、行政にも、法制度にも、いろんな不満はあるけれど、ともかく安全度は高い。

今の日本の最大の特徴であり、また「世界一の安全」を追求するのに相応しい先進国でもあると思う。
「銃のない国、ニッポン」という標語でも良いのではないか。
さらに「銃も軍隊もない国」というのもどうだろうか。

日本の政治家も我われ国民も、今一度自国の良さを考えて育てていく時期が来ているように思う。

(特派員メモ)銃見ない日常の値打ち @ロンドン
治安の悪い国や紛争地の取材に必要な知識と心構えを身につけるため、ロンドンで元軍人が主宰する研修会に参加した。研修所で5日間、座学と実習で危険への対処法や、けがの応急処置などを学ぶ。

 屋外実習は実践的。応急処置では本物と見まごう「血」で手や服が赤く染まる。銃声の中を逃げ回ったり、茂みに隠されたわなを探したり。「誘拐」研修では、予告なく現れた目出し帽の武装集団に地面にねじ伏せられた。伝聞だけで知った気になりがちな紛争地の現実を、経験者から体にたたき込まれる。研修とはいえ、貴重な機会だ。

 ところで、武器を学ぶ座学で銃身に「MADE IN JAPAN」と刻み込まれた小銃を目にした。偽物だろうと思いつつも、珍しくてながめていると、元軍人の講師は「日本人なら日本製はよく見るだろう」と首をかしげた。「日本で小銃を見ることはあまりない」と言うと、講師は驚いて「治安が良いとは聞くが、小銃も見ないのか。平和だな。その空気は実際に肌で触れてみないとわからないな」。なるほど、今の日本で過ごすのもまた、貴重な経験なのだ。(平井良和)