藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

勝利の言葉。


羽生名人相手に若手がタイトルを奪取。
報道にも勝者の一言って多いし、またそうしたヒーローインタビューを自分たちは好む。
けれどスポーツマッチの勝者のインタビューってあまり内容のあるものってあんまりない。(と思う。多分そう簡単に一言で語れるものではないのだ)
それにしても棋界のトップ選手たちのインタビューってどこか似過ぎていておかしい。

多分羽生さんが作った「羽生トーン」ではないかと思うのだが、(以前の年配の棋士たちはもう少し喜怒哀楽を出していたと思う)今の若手は揃って「実感がまだありません」とか「毎局が新鮮でした」とかいう表現で、まあそれが本当のことなのだろうけれど、「してやったり」とか「あれさえなければ自分の勝ち」とか「次は地獄に落としてやる」とかいうサービストークは一切ない。

プロレスと違って、まあ品格ある世界だから当然の礼儀なのかもしれないが、取材部屋の「よもやま話」はよほど面白い。
少しはそんなエッセンスを勝利者インタビューで盛り込むような記者がいても面白いと思うのだが。

このITの時代、囲碁将棋の世界も、いよいよ観戦記の面白さが焦点になってきているのではないだろうか。
羽生さんの今後が楽しみです。